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東北北部や北海道南部 すでに記録的雨量も雨が続く さらなる大雨の恐れ


すでに記録的な大雨となっている東北北部や北海道南部では、12日(金)にかけて断続的に降水量が多くなるでしょう。日本気象協会では、この期間の降水量について解析を実施。12日(金)にはこれまでの雨量も積算した72時間雨量が600mm前後に達し、これまでの観測の最大値の1.5倍を超える記録的な大雨となるおそれがあります。

●東北北部と北海道南部 さらに雨量増え 経験したことのない大雨に

前線が停滞している影響で、東北北部を中心に記録的な大雨となっています。10日(水)9時までの48時間雨量が400mmを超え、これまでの観測の最大値の1.5倍を超えているところがあります。

12日(金)にかけても、前線は引き続き北日本に停滞します。前線に向かって、南西から暖かく湿った空気が流れ込む影響で、東北北部や北海道南部を中心に、断続的に雨量が多くなるでしょう。

日本気象協会独自の「JWAアンサンブル雨量予測」では、12日(金)にはこれまでに降った雨も累積した72時間雨量が、東北北部の多いところで600mm前後に達する予測となっています。この値は、これまでに観測された雨量の最大値との比(既往最大比)では150%超に相当します。

日本気象協会と静岡大学牛山素行教授との共同研究の結果によりますと、既往最大比150%を超えると犠牲者の発生数が急増する可能性があり、災害発生危険度が極めて高くなるおそれがあることを示していると言えます。

●今回の大雨の特徴は

今回の大雨の特徴は、大雨が数日に渡って長く続くことです。すでに記録的な雨量を観測しているところもある中で、さらに雨が強弱をつけて降り続く予想です。

青森県、秋田県では、8日(月)9時から10日(水)9時までの48時間雨量が400mmを超えており、既往最大比が150%を超えています。青森県、秋田県や北海道渡島地方では、昨日からの大雨で地盤が緩んでいるため、時間雨量30mm前後の雨が降っただけでも土砂災害が発生する可能性があります。これらの地域では、河川の氾濫や低地の浸水だけでなく、土砂災害にも厳重な警戒が必要です。災害の危険性があるところにお住まいの方は、雨が強くなってからではなく、早めの避難を心掛けるようにしてください。

また、最新の気象情報を確認し、厳重な警戒をしてください。

●土砂災害から避難するには

土砂災害から避難するには、ポイントが2つあります。

1つめは、早めの避難を心掛けることです。特に、お年寄りや障害のある方など、避難に時間のかかる方がいらっしゃる場合は、大雨になってしまう前に、行動してください。また、夜中に大雨が予想される場合は、なるべく明るいうちに、避難所など安全な所へ避難することが重要です。

2つめは、より安全な所へ避難することです。これまで、土砂災害の多くは、木造家屋の1階で被害にあっています。すでに雨が強まっているなど、どうしても避難場所への移動が困難な場合は、近くの頑丈な建物の2階以上へ移るのも、選択肢の一つです。家の中に留まる場合も、斜面から離れた部屋や、2階以上の部屋へ移ってください。

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