＜高校野球春季奈良大会：天理18－6橿原＞◇12日◇決勝◇佐藤薬品スタジアム
天理は決勝では戦後最多となる18得点の猛攻で13年ぶりに春を制し、25日開幕の近畿大会（兵庫・明石トーカロ）に乗り込む。
天理のオオタニさんが大暴れした。「6番・中堅」の大谷汰一（たいち）外野手（3年）は直球を捉え、2本の3ランでリードを広げた。県大会5試合を終え、「春の大会の優勝は第1ステップ。近畿優勝を目標に冬からやってきた。もう1回ミーティングして、練習内容も全員で考えつつ、近畿大会優勝を狙いたい」と力を込めた。
1打席目は「ライトフライかな」と右翼越えの推定100メートル弾、2打席目は右中間へ推定110メートル弾をマークし、冷静にダイヤモンドを回った。
1回戦から11日準決勝は5番で出場。準決勝は3打席無安打で、4打席目には代打を送られていた。
“コソ練”が功を奏した。試合後、学校の室内練習場でこっそり2時間打ち込み、決勝当日も出発前の朝8時から1時間半振りこんだ。就任1年目の藤原忠理監督（58）は大谷を「狙い球がきたら積極的に振る部分が、今大会の成長。練習試合ではなかったことですね」とたたえた。【中島麗】
