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【ACL】横浜の強さは「一体感」歌い続けるサポーターと選手の支え合いの連鎖が絆を強くする


マリノス君が鼓舞する中、盛り上がる横浜サポーター(2024年2月25日撮影)

<トリコロールの決戦3>

「タクミはどこだ?」

横浜F・マリノスがアジア・チャンピオンズリーグ(ACL)準決勝でPK戦の末に蔚山(韓国)を下した直後、宮市は上島を探した。

CBとしてチームの躍進を支えた選手。だが前半39分、相手の突破を阻もうと滑り込んだ際、転がったボールが手に当たった。ぬれたピッチも災いした。意図的ではなかったが、決定機阻止のハンドと判定されて一発退場。追加タイムも含めれば延長まで90分ほどを10人で耐えた。「彼のパフォーマンスがあってのこの舞台、責任を感じるタイプだから」。宮市は気にするなと言わんばかりに、仲間の輪の中へ引き込んだ。

上島が言う。「勝利の時は(ベンチ裏の)階段のところで見ていたんですけど、うれしい気持ちと、みんなが喜んでいるところにはいられない悔しさがあった。複雑な感情、無力さがあった」。そこに宮市の行動だった。「1人の人間として気遣いのできる素晴らしい人だと感じました。みんなも迎えに来てくれて、マリノスって素晴らしいチームだなと思いました」。

感謝の言葉が向けられた宮市自身、仲間に支えられて今がある。22年7月の日本代表戦で右膝の前十字靱帯(じんたい)を断裂した。両膝合わせて4度の大けがを負った。引退を考えた。だが代表から戻った鹿島戦。日産スタジアムには「待ってるぞ」の横断幕があった。全選手が宮市の17番入りウエアで登場。心が突き動かされた。「数々のケガはありましたけど、今もこうやって選手でやっているのはマリノスの選手でいたからこそだと思います」。支え合いの連鎖がチームの絆を強くしている。

横浜の強さとは「一体感」。選手誰もがそう口をそろえる。それはチームだけの話でなくマリノスファミリーとして、だ。苦しい時こそスタンドにはサポーターがいる。雨でずぶぬれになっても、アウェーでブーイングに声をかき消されても、ひたすら歌い続ける。その声や姿は応援という領域を超え、会場全体を神々しく包み込んでいる。守護神ポープが言う。「声を切らさず応援してくれる声は、ピッチに立ちながらいつも感じている。疲れている選手には本当に心強いサポートになっています」。

ここまでは水曜夜の開催だったACLだが、ファイナル第1戦は土曜日開催。日産スタジアムはマリノスブルーで埋め尽くされる。会場全体が一体となり、アジアの頂点へと向かう。「今まで携わってきた人すべてでタイトルを取りに行く」。主将、喜田の言葉に力が入った。【佐藤隆志】

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