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【阪神】青柳晃洋好投の裏に「無心」の時間 試合前に30分で漫画1冊読破


阪神対中日 4回裏阪神1死一塁、送りバントを決めた青柳はベンチ前で笑顔を見せながら次の回の投球に備える(撮影・上山淳一)

<阪神7-0中日>◇19日◇甲子園

“4度目の正直”だ。阪神青柳晃洋投手(30)が今季初白星を挙げた。7回2失点で勝ち負けがつかなかった前回12日に続く、2週連続での中日戦。0-0の2回1死二、三塁では7番村松を空振り三振、8番ロドリゲスを遊ゴロでピンチを脱出。粘りの投球で、味方の先制打を呼び込んだ。

   ◇   ◇   ◇

青柳の好投の裏には「無心」の時間がある。「何もしていなかったら、ずっと配球とか相手のことを考えてしまうので」。だから登板直前には、あえて野球から離れる。余計な思考にエネルギーは使わない。

実は、1年前のDeNAとの開幕戦前には、驚きの行動に出ていた。試合前練習を終えると、京セラドーム大阪のロッカールームでジャズを題材とした人気漫画「BLUE GIANT」を自らのリュックから手にとった。「新刊を買ったばかりだったんです。ちょうどいいや、と思って」。戦闘モードに入る直前、なんと30分間で1冊を読破したという。「ほんとに一瞬、別の世界に入り込むことが大切。野球から離れるためにね」と力説する。

「寝たり風呂に入ったら、僕の場合はスイッチが切れてしまう。アスリートとして良いのかは分からないけど」と笑うが、1度メンタルをリセットすることで、より試合に入っていけるのだろう。漫画は特殊な例だが、よく「心のよりどころ」とするのが「生産性のない」ケータイゲーム。トレーナーの治療を受けながらたわいのない雑談もする。これが青柳なりのプレッシャーとの向き合い方だ。【阪神担当 中野椋】

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