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前回王者に屈した「母国」=PK失敗のケーン落胆―W杯サッカー・イングランド


 イングランドの主将ケーンは試合終了の笛を聞くと、頭を抱えてしゃがみ込んだ。歓喜に沸くフランス選手の傍らで、しばらく立ち上がれない。同点の絶好機を逃した責任を感じ、「この悔しさは一生背負っていかなければならない」。ぼうぜんとするしかなかった。  1―2の後半終盤にマウントが倒され、VAR判定でPKを獲得。ケーンが力強く蹴ったボールはクロスバーを大きく越え、前回大会得点王はユニホームをかんで悔やんだ。後半9分のPKは決めて一時同点に。ルーニーが持つ国際Aマッチのイングランド代表最多53得点に並んだ節目を、勝利で飾れなかった。  ボール保持率はフランスの35%を上回る50%。前線から圧力をかけ、ベリンガム、サカ、フォーデンら若手を軸に連動した攻撃でゴールに迫った。優勢に進めながら、勝ち切れなかった。  前回大会で4位だったサッカーの「母国」は、昨年の欧州選手権で準優勝。実績を重ねて臨んだ今大会は、56年ぶりの頂点への期待が高まっていた。サウスゲート監督は「強豪国相手に最高のプレーをした。誇りに思う」。前回王者を苦しめた選手一人一人と抱擁を交わし、ねぎらった。 (アルホル時事) 【時事通信社】 〔写真説明〕フランスに敗れ、ぼうぜんとするイングランドのケーン(中央)=11日未明、アルホル 〔写真説明〕後半、PKを外し、悔しがるイングランドのケーン=10日、アルホル(EPA時事)
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