ベール、つらい節目に＝ウェールズ単独最多出場―Ｗ杯サッカー

　つらい節目になってしまった。ウェールズの主将ベールが、国際Ａマッチ１１０試合目の出場。ベンチにいたガンターを抜き、同代表歴代単独最多となった。１９５８年以来のＷ杯となったチームを、どれだけ支えてきたかを物語る記録だ。 　この日は歴戦のストライカーにうまくボールが渡らなかった。中盤まではつながっても、直前のところでパスがずれる。ベールが放ったシュートは前半の１本だけ。歯がゆい展開のまま、１０人になった試合終盤に連続失点した。 　主将は苦しい時こそ前を向き、「みんながっかりしているが、立ち直らないといけない。最後の１秒まで戦う」。試合後、テレビのインタビューで決意を示した。 　最終戦はＷ杯史上初めて実現するイングランドとの「英国ダービー」。意地のぶつかり合いになりそうだ。勝たないと１次リーグ突破への道は閉ざされる。「われわれにとって難しいのは確か。でもリカバリーして、もう一度いくしかないだろう」。６４年ぶりの大舞台から、早々と去るわけにはいかない。　（アルラヤン時事） 【時事通信社】 〔写真説明〕イランに敗れ、厳しい表情を見せるウェールズのベール＝２５日、アルラヤン 〔写真説明〕前半、競り合うウェールズのベール（左端）とイランのモハマディ（右から２人目）＝２５日、アルラヤン