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元白鵬「強い関取を」=師匠として初の本場所―大相撲秋場所企画(下)


 史上最多45度の優勝を誇るかつての第一人者が、今度は師匠として初めての本場所に臨む。元横綱白鵬の宮城野親方は5日のリモート会見で「強い関取を誕生させるのが私の仕事」と言い切った。来年1月下旬に予定する自身の引退相撲までに新たな関取を育てることを目標に掲げた。  自らが育った宮城野部屋を7月下旬に継承し、米ハワイ出身の元関脇高見山が師匠で、同郷の横綱曙らを出した旧東関部屋(東京都墨田区)を仮住まい先として移転。独身時代以来、力士たちと一つ屋根の下で暮らす生活に戻った。  部屋には人気力士の十両炎鵬に、スケールの大きさが魅力の十両北青鵬が所属。幕下には、昨年の学生横綱で15枚目格付け出しの川副のほか、昨年5月の夏場所の初土俵から東17枚目まで番付を上げた向中野と新十両を目指す有望株がいる。  学生時代と立ち合いの違いに戸惑う川副には「場所ではもっと駆け引きとかもあるから、本当に集中しないと駄目」と助言し、押し相撲の向中野に対しては出足を磨くために短距離走を課すなど稽古内容を工夫。高砂部屋や二子山部屋に出稽古もさせ、精力的に指導する姿が垣間見える。  現役時代にスカウトした石浦、炎鵬らを稽古で幕内まで引き上げた手腕には定評がある。今度は師匠として、「さらに弟子たちに思いが入っていく感覚」とあふれる熱意を口にした。 (了) 【時事通信社】 〔写真説明〕朝稽古で指導する元横綱白鵬の宮城野親方=8月20日、東京都墨田区の宮城野部屋(代表撮影)
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