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いっしょに考える「福島、その先の環境へ。」シンポジウム 及びチャレンジ・アワード表彰式開催のご報告


令和3年3月 24 日(水)

いっしょに考える「福島、その先の環境へ。」シンポジウム 及びチャレンジ・アワード表彰式開催のご報告

東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故の発生から10年が経過することを契機として、令和3年3月13日(土)に「いっしょに考える『福島、その先の環境へ。』シンポジウム」及びチャレンジ・アワード表彰式を開催しましたので、お知らせします。

 「福島、その先の環境へ。」をテーマに掲げ、これまでの環境再生事業の10年を振り返るとともに、令和2年8月に福島県と締結した「福島の復興に向けた未来志向の環境施策に関する連携協力協定」を踏まえ、若者をはじめとする県内外の方々とともに、福島の風評払拭や復興に向けた未来志向の環境施策への理解醸成に資する取組を行っております。
 この取組の一環として、一般社団法人LOVE FOR NIPPONと協働で本シンポジウムを開催し、オンラインにて、福島会場であるナショナルトレーニングセンターJヴィレッジと、東京会場である環境省をつなぎ、福島の未来に向けたメッセージを発信いたしました。
 また、プログラムの一部として「いっしょに考える『福島、その先の環境へ。』チャレンジ・アワード」の表彰式を開催しました。チャレンジ・アワードは、未来を担う若い方々とともに福島の未来を考える機会づくり及び新しいアイデアを通じたつながりの拡大を目的とした、新たな表彰制度です。中学生、高校生、大学生等を対象に、原子力災害を経験した福島のこれまでの10年の振り返りと、これからの福島を「こう変えたい」、これからの福島が「こうなって欲しい」という未来や希望に関する、学生の皆様のアイデアや想いを募集しました。
 表彰式では、受賞者を表彰するとともに、なすび様、内堀雅雄福島県知事(※福島県内の別会場からオンラインで参加)、丸山桂里奈様、小泉進次郎環境大臣(※環境省からオンラインで参加)を交え、学生たちと福島の未来に向けたディスカッションを行いました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202103242729-O1-757UD2s6

        
■開催概要  ※敬称略
(1)開催日 令和3年3月13日(土)
(2)開催場所 ナショナルトレーニングセンターJヴィレッジ(福島会場)と環境省(東京会場)をオンラインでつなぎ、無観客で開催
(3)主催 いっしょに考える「福島、その先の環境へ。」シンポジウム実行委員会※
      ※環境省や(一社)LOVE FOR NIPPON など関係団体を構成員としている団体

オンライン配信の映像はこちらからご覧いただけます:https://youtu.be/mLbC_r7XIeY 

【第1部】
■環境再生事業の振り返り
登壇者:環境省 環境再生・資源循環局 参事官 川又孝太郎

 本シンポジウムの開会にあたり、東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故から現在に至るまでの福島県における環境再生事業の歩みを映像で振り返りながら、環境省 環境再生・資源循環局 参事官の川又孝太郎より、これまでの取組と今後の課題についてご説明させていただきました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202103242729-O2-H7CcBid7

※川又参事官のコメントにつきましては、 リリース原文(PDF) をご覧ください。

■ふくしま未来100人会議 みんなで考える福島の未来
ファシリテーター:立命館大学 准教授 開沼博
パネリスト:なすび
      国立大学法人福島大学名誉教授 地球にやさしい“ふくしま”県民会議 代表 渡邊明
      楢葉町教育委員会 教育長 青木洋
      一般社団法人ヴォイス・オブ・フクシマ 理事 久保田彩乃
      一般社団法人LOVE FOR NIPPON 代表 CANDLE JUNE

 「ふくしま未来100人会議 みんなで考える福島の未来」では、パネリスト5名に加え、福島県民の方とオンラインでつなぎ、環境の観点から福島の未来を語るセッションを実施しました。東日本大震災直後に10年後の未来をどのように想像していたか振り返りながら、震災から10年の時を経た今考える30年後の未来や、未来に向けて今から自分にできることを語っていただきました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202103242729-O3-i29H5tH6

※なすび氏、渡邊氏、青木氏、久保田氏 、CANDLE JUNE氏、オンライン参加者(郡山出身の大学4年生) のコメントにつきましては、 リリース原文(PDF) をご覧ください。

【第2部】
■基調講演「福島の復興と再生可能エネルギーのちから」
登壇者:飯舘電力株式会社 顧問・会津電力株式会社 会長 佐藤彌右衛門

 第2部の基調講演では、飯舘電力株式会社 顧問・会津電力株式会社 会長の佐藤彌右衛門氏に「福島の復興と再生可能エネルギーのちから」をテーマとして、福島第一原子力発電所事故後に再生可能エネルギー発電事業に乗り出した背景や、飯舘電力株式会社の創設の経緯、これからの再生可能エネルギーの展望についてお話いただきました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202103242729-O4-Al7ieLP8

※佐藤氏のコメントにつきましては、 リリース原文(PDF)をご覧ください。

■「福島の復興と再生可能エネルギーの未来」プレゼンテーション
登壇者:小泉進次郎環境大臣(※オンライン)
    丸山桂里奈(※オンライン)
 
 「福島の復興と再生可能エネルギーの未来」プレゼンテーションでは、小泉環境大臣より再生可能エネルギー(以下、再エネ)を利用するメリットや可能性をお伝えしました。
 いま福島県も県産再エネ電気の利用促進の取組を始めたところです。環境省では、2030年までにすべての施設を再エネ100%にすることを決定し、さらに福島県や東京の環境省の一部施設においては、2021年度の電力を福島県産の再エネ電気100%で調達することとしました。また、会津若松市や郡山市とも再エネ連携協定を結んでいる神奈川県横浜市は、東北で発電した再エネ電気を市内の企業に供給する実証事業を始めるなど、自治体間の連携も進んでいます。
 さらに、自治体や企業だけでなく、一般家庭も再エネ電気に切り替えることで、福島県の復興を支援できる「被災地応援でんき」の取組もご紹介し、再エネ切替を通じた復興支援を呼びかけました。

※「被災地応援でんき」とは
家庭の電気を「被災地応援でんき」に切り替えることで、電気料金から100円を被災地にある再エネ発電所に毎月寄付することができる、一般社団法人LOVE FOR NIPPONが開始した取組。
URL:https://minden.co.jp/personal/lfn/
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202103242729-O5-X0dpH71w

※ 小泉大臣のコメントにつきましては、リリース原文(PDF)をご覧ください。

■再エネ電気切替デモンストレーション
登壇者:一般社団法人LOVE FOR NIPPON 代表 CANDLE JUNE
    丸山桂里奈(※オンライン)
    なすび
    環境省森里川海アンバサダー・一般社団法人the Organic 代表理事 小原壮太郎(※オンライン)
    小泉進次郎環境大臣(※オンライン)

 このパートでは、小泉大臣のプレゼンテーションで紹介された「被災地応援でんき」に取り組む一般社団法人LOVE FOR NIPPON 代表 CANDLE JUNE氏のレクチャーによる再エネ電気切替デモンストレーションが行われました。
 CANDLE JUNE氏からレクチャーを受けたのは、元サッカー女子日本代表で、東京電力女子サッカー部マリーゼに所属中に福島第一原子力発電所での勤務経験もある丸山桂里奈様と、福島市出身で、東北地方の復興を願って青森県から福島県まで続く「みちのく潮風トレイル」のルート900kmを徒歩で踏破するなど、精力的に復興支援活動に取り組んでいるなすび様です。
 お二人はCANDLE JUNE氏から説明を受けながら、デモ用タブレット機で再エネ電気への切替を体験しました。申込に必要なのは、検針票とクレジットカードのみです。「被災地応援でんき」のホームページにアクセスし、①メールアドレスの入力、②氏名、住所等の申込情報の入力、③クレジットカード情報の入力、④福島県内の発電所の選択という、わずか4ステップの操作だけで5分足らずで「被災地応援でんき」に切り替えられることに感嘆していたお二人。
 解約手続きは新たに契約した電力会社が行い、電線やメーターも現状のものを引き続き使用できるため、付け替え工事は基本的に不要で、利用者側の負担が少なく、スムーズに切り替えられます。
 「電力会社の倒産や災害等により、電力の安定供給に影響はないのか」という丸山さんの質問には、CANDLE JUNE氏が「電力の安定供給は契約する電力会社ではなく、送配電会社に確保する義務があるため、どの電力会社を選んでも変わりません」とお答えし、お二人とも再エネ電気切替に当たって感じていた不安が解消されたようでした。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202103242729-O6-DK7x5Bnf

※丸山氏、なすび氏、小原氏、CANDLE JUNE氏 、小泉大臣のコメントにつきましては、  リリース原文(PDF) をご覧ください。

【第3部】
■いっしょに考える「福島、その先の環境へ。」チャレンジ・アワード表彰式
プレゼンター:環境大臣賞:福島地方環境事務所 室石泰弘所長
福島県知事賞:福島県 渡辺仁生活環境部長
福島教育長賞:福島県教育委員会 鈴木芳人教育次長
入賞:福島地方環境事務所 室石泰弘所長
特別賞:一般社団法人LOVE FOR NIPPON代表 CANDLE JUNE氏
 
 表彰式では、中学生部門、高校生部門、高専生・専門学生・大学生部門の3部門から選出された最優秀賞:環境大臣賞、優秀賞:福島県知事賞、優秀賞:福島県教育委員会教育長賞、特別賞、入賞の受賞者をプレゼンターが表彰しました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202103242729-O7-e73HraOy

※チャレンジ・アワードの概要は以下よりご確認ください。
 https://www.env.go.jp/press/108901.html

※チャレンジ・アワードの受賞者の詳細は以下よりご確認ください。
 https://www.env.go.jp/press/109288.html

■内堀福島県知事メッセージ「『FUKUSHIMA』の未来」
登壇者:福島県 内堀雅雄知事(※オンライン)

 続いて内堀雅雄福島県知事に、東日本大震災からこれまでの10年を振り返るとともに、福島の未来への想いをお話いただきました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202103242729-O8-32JFPZlC

※内堀知事のコメントにつきましては、  リリース原文(PDF) をご覧ください。

■ふくしま未来トークセッション
ファシリテーター:環境省 環境再生・資源循環局 主査 寺澤峻之
登壇者:環境大臣賞受賞者2名 福島県立ふたば未来学園中学校2年 林佳瑞
               福島県立福島高等学校1年 守谷和貴
    福島県 内堀雅雄知事(※オンライン)
    丸山桂里奈(※オンライン)
    なすび
    小泉進次郎環境大臣(※オンライン)               
 
 「ふくしま未来トークセッション」では、まず最優秀賞である環境大臣賞を受賞した林佳瑞さん(作品名「里山モデル福島への道」)、守谷和貴さん(作品名「蝶の研究から学んだ『自然と共生する福島』の実現方法」)に受賞作品のテーマに沿って、これから起こしていきたいアクションや呼びかけたい提案についてお話いただきました。

 林さんからの「2050年のカーボンニュートラルの実現に向けてどのように取り組まれますか」という質問には小泉大臣が「カーボンニュートラルに向けた法案を提出しています。法律にすれば、海外にも日本のやる気が伝わりやすくなります。また、再エネについては地域の皆さんが合意しやすいような新しい仕組みを法律に入れて、2040年には福島の再エネ100%、2050年には日本全体として脱炭素を実現できるようにしていきます」と答えました。

 また、守谷さんからの「今後、福島の再エネ推進はどのような構想で進めますか」という質問には、内堀福島県知事が「まずは2040年に向けて福島での再エネ100%を達成し、福島がエネルギーを地産地消できるようにしたいですね。その上で、発電量を増やして県外にも供給できれば、再エネの先駆けの地、そして原発事故からの復興のシンボルになると考えています」と答えました。

 その他の受賞者からもさまざまな提案が発表され、福島県の未来に向けてできることが話し合われました。
【画像:https://kyodonewsprwire.jp/img/202103242729-O9-4j6bB4zT

※環境大臣賞・福島県立ふたば未来学園中学校2年・林佳瑞さん、福島県立福島高等学校1年・守谷和貴さん、福島県教育委員会教育長賞・福島県立郡山高等学校2年・秋山風凜さん、 入賞・福島県立福島東高等学校2年・宍戸結実さん、 福島県知事賞・福島県立只見高等学校2年・三宅実美さんのコメントにつきましては、  リリース原文(PDF) をご覧ください。 

 最後に参加者の皆様に向けて小泉大臣からメッセージを送らせていただきました。

<小泉大臣ご挨拶>
 受賞者の皆さん、改めておめでとうございます。皆さんに最後に紹介したい本があります。「福島 環境再生 100人の記憶」です。この本に登場する岡本全勝さんという復興庁のトップを務めたられた方の言葉を紹介して終わりとしたいと思います

「福島を支援します」と言ってはいけない。
「支援」ではなく、「責任を果たす」でしょ。
津波被災地での復興は支援でも、原発被災地の復興は責務です。
これは忘れてはならない基本です。

 この言葉は本当に重いと思います。私は環境大臣としても、環境大臣ではなくなったとしても、一個人としてもこの責務を果たしていきたいと思いますし、皆さんも機会があったらぜひ本をめくってみてください。

 震災から10年という節目は、区切りや終わりではなく、新しいスタートだと思っています。
皆さんと一緒にこれからも福島の真の復興のために頑張っていきますので、これからもよろしくお願いします。

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