眼科在宅・遠隔医療モニタリングデバイス「PBOS」の臨床試験実施に対する承認をIRBより取得
窪田製薬ホールディングス株式会社
(コード番号 4596 東証マザーズ)
眼科在宅・遠隔医療モニタリングデバイス「PBOS」の
臨床試験実施に対する承認を研究倫理審査委員会より取得
窪田製薬ホールディングス株式会社(以下「当社」)は、当社100%子会社のアキュセラ・インク (米国)が開発する在宅・遠隔医療モニタリングデバイスである超小型モバイルOCT(*1)「PBOS」(Patient Based Ophthalmology Suite)の開発に関し、研究倫理審査委員会(IRB: Institutional Review Board)(*2)より米国で臨床試験を実施する承認を得ましたのでお知らせいたします。
この度の臨床試験では、デバイスの試作機を用いて各機能を検証します。約10人の健常者と約30人のウェット型加齢黄斑変性や糖尿病網膜症など血管新生を伴う網膜疾患患者の網膜の状態をPBOSで測定を実施し、その精度と解像度を評価します。健常者のグループは1日目と最終日の35日目に、患者グループは1日目、30日目、最終日の35日目に測定します。この臨床試験で得られたデータに基づき、超小型OCT装置の完成に向けた最終段階の開発を進めていく予定です。
医療機器の開発は、臨床試験を通して医療機器としての安全性や性能を確認しながら、製品化に向けて改良を進めてゆくため、上市の確実性が高いのが特徴です。同時に、第1相から第3相と長期に渡る臨床試験で仮説を検証する必要がある薬剤の開発と比べ、臨床試験も含めた開発期間は大幅に短くなります。
眼科医であり、当社の代表執行役会長、社長兼最高経営責任者である窪田良博士は、「当社は、治療効果を高めるソリューションに繋げるための医療デバイスとしてPBOSを開発しています。網膜疾患の進行を抑える手段としての位置づけを目指すべく、臨床試験を開始できることを嬉しく思います。何より、患者さんが積極的に治療に参加できることが長期的な治療には大事なことですので、実現に向けて開発に取り組んでまいります。」と述べています。
◆PBOSについて
高齢化が進む中で、今後はインターネットの普及に伴って在宅や遠隔医療分野が充実することが見込まれます。重度の網膜疾患においては、1ヶ月あるいは2ヶ月ごとに繰り返し薬剤を眼内注射で投与することが多く、最適なタイミングでの治療の実現が課題になっています。こうした背景から、当社では、ウェット型加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫等の血管新生による網膜疾患患者が、在宅あるいは遠隔で網膜の状態を測定する検査デバイスとして超小型モバイルOCT (光干渉断層計)を開発しています。インターネットを介して、網膜の構造や視力の変化といった病状の経過を、医師が遠隔で診断できるシステムを確立することにより、個々の患者さんに最適な眼科治療を実現し、目の健康維持を目指します。
*1:OCT(optical coherence tomography)は光干渉断層計という網膜の断層画像を撮影する検査機器のことで、網膜疾患や黄斑部の病変の診断で使われます。
*2:研究倫理審査委員会(IRB: Institutional Review Board)とは、医学・薬学の専門家と非専門家、医療機関や製品を開発する企業との利害関係を持たない外部委員から構成され、実施される臨床試験を科学的ならびに倫理的観点から審査し、被験者の権利と安全を守ることを主な役割とする審査委員会です。
◆窪田製薬ホールディングス株式会社について
当社は、世界中で眼疾患に悩む皆さまの視力維持と回復に貢献することを目的に、イノベーションをさまざまな医薬品・医療機器の開発及び実用化に繋げる眼科医療ソリューション・カンパニーです。当社100%子会社のアキュセラ・インク(米国)が研究開発の拠点となり、革新的な治療薬・医療技術の探索及び開発に取り組んでいます。当社独自の視覚サイクルモジュレーション技術に基づく「エミクススタト塩酸塩」において糖尿病網膜症およびスターガルト病への適応を目指し研究を進めております。また、白内障や老視(老眼)の薬物治療を目的としたラノステロール類縁低分子化合物の研究開発、そして網膜色素変性における視機能再生を目指す遺伝子療法の開発を実施しております。同時に、糖尿病黄斑浮腫、ウェット型加齢黄斑変性など血管新生を伴う疾患の治療を目指し、生物模倣技術を用いた低分子化合物の研究開発も進めております。在宅・遠隔医療分野(モバイルヘルス)では、PBOSなどクラウドを使った医療モニタリングデバイスの研究開発も手掛けております。
(ホームページアドレス:http://www.kubotaholdings.co.jp)
◆免責事項
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