TOYOTA GAZOO Racing、2020年のWRC参戦ドライバーを決定
- 2019年11月28日 10:00:00
- テクノロジー
- JCN Newswire
35歳のオジエ(フランス)と、コ・ドライバーのジュリアン・イングラシア(フランス)は、2013年から2018年にかけて6年連続で世界王者に輝いた、WRCを代表するトップアスリートです。これまでにWRCで47回の勝利を挙げていますが、さらなる勝利と、今シーズンをもってTOYOTA GAZOO Racing World Rally Teamを離れるオィット・タナックが獲得したドライバーズタイトルの奪回を目指し、来たる2020年シーズンに臨みます。
イギリス、ウェールズ出身のエバンスは、地元開催のラリー・グレートブリテンで2017年にWRC初優勝を果たしました。グレートブリテンのようなグラベル(未舗装路)ラリーだけでなく、ターマック(舗装路)ラリーでも速く、今季の第4戦ラリー・フランス/ツール・ド・コルスでは、2019年からペアを組むコ・ドライバーのスコット・マーティン(イギリス)と共に、最終ステージまで優勝を争いました。いかなる条件でも安定した走りで結果を残すエバンスは、チームにとって頼りになる実力派のドライバーです。
ロバンペラ(フィンランド)は、WRCでの優勝経験があるハリ・ロバンペラを父に持つ、19歳の若手ドライバーです。2017年初めてWRC 2にR5カーでスポット出場し、今年はWRCのサポートシリーズであるWRC 2 Proに、コ・ドライバーのヨンネ・ハルットゥネン(フィンランド)と共に参戦。11戦に出場し、5勝をあげチャンピオンに輝きました。ロバンペラは、既に16歳の時ヤリスWRCをテストしていましたが、チームは来季からレギュラードライバーとして2シーズンを戦う契約を締結しました。
トミ・マキネン(チーム代表)
来シーズンを、彼らと一緒に戦えることをとても嬉しく思います。来年、そしてその先、より多くのチャンピオンシップトロフィーを獲得したいと思っている我々にとって、非常にバランスのとれたラインナップになったと信じています。セバスチャンは本当に強いドライバーですし、彼とジュリアンと一緒に働くことを楽しみにしています。ごく短い時間で我々のチームが結果を出したからこそ、彼ほどの素晴らしい実績を持つ選手が魅力を感じてくれたのだと思います。エルフィンは、以前から注目していたドライバーです。彼はほぼ全ての路面で優勝できる速さがあり、状況に応じて賢く戦い、多くのポイントを獲得できる能力を持ったドライバーでもあります。カッレについては、幼い頃から知っていましたし、その時から特別な才能を備えていることは明らかでした。これから学ぶべきことは少なくありませんが、ステップアップする準備はできていると思います。最後に、オィットとマルティン、ヤリ-マティとミーカ、そしてクリスとセブの、これまでの貢献に感謝の言葉を贈りたいと思います。彼らの今後の活躍を、心から願っています。
セバスチャン・オジエ
このチームの一員となり、興奮しています。私にとってはもう一つの新たなる挑戦であり、本当に楽しみです。実は、2016年の終わりにも、翌年一緒に仕事をすることについて話し合いましたが、その時は実現しませんでした。しかしこうして、アイコニックなブランドであるトヨタ、そして子供の頃のアイドルであるトミ・マキネンと一緒に仕事をできることになり、感無量です。成功するために力を合わせて戦い、世界タイトルを取り戻したいと思います。エルフィンは以前一緒に仕事をしたことがあるので良く知っていますし、とても良いチームメイトだと思います。カッレはすでに十分な力を持っていることを証明していますし、素晴らしい才能を備えているのは間違いないので、きっとすぐに成長するでしょう。我々3人ともこのチームで戦うのは初めてなので、クルマやその他のことについて学ぶのは簡単ではないと思います。それでも、できるだけ早くパフォーマンスを発揮できるようにベストを尽くします。
エルフィン・エバンス
TOYOTA GAZOO Racingへの加入は自分にとって素晴らしい機会であり、とても興奮しています。チームはWRC参戦を開始した3年前から見事な結果を残してきたので、自分がその一員となることを嬉しく思います。トミは、彼自身ドライバーとして大きな成功を収めたように、WRCの高いレベルで戦う術を熟知しています。ここまで、彼と素晴らしいやり取りを続けてきたので、来シーズンの開幕に向けて、チームとの関係がさらに深まることを期待しています。私たちにとって、2019年は複雑なシーズンでした。怪我によりシーズンの途中で3戦を欠場し、ポイントを獲得できませんでした。しかし、その一方でステージ優勝を飾り、表彰台に立つなど良い結果を残し、速さを示すこともできました。ですから、この新しいチームでさらに上を目指し、より多くの勝利を獲得し、成果を残したいと思います。セバスチャンと再び一緒に仕事をするのも楽しみです。多くの経験と実績がある彼は、チームメイトとして素晴らしい存在です。
カッレ・ロバンペラ
このチームへの加入が決まり、本当に嬉しく思います。若いラリードライバーにとっては、WRカーのシートを得ることが目標ですが、今、自分にそのチャンスが訪れたのです。数年前に初めてヤリスWRCをテストした時、トミが自分を信頼してくれたことを嬉しく思いましたが、今、こうして完全に彼のチームのメンバーとなることができて光栄です。来年は自分にとって間違いなく非常に難しいシーズンになるでしょう。最大の課題は、新しいクルマについて学び、新たにカレンダーに加わるラリーに対応することです。最初はクルマとスピード、そして、それらに関わる全てのことが学びの対象となるはずです。セブとエルフィンは経験豊かで、自分にとって本当に良いチームメイトになるでしょう。彼らから多くのことを学習できるので、同じチームに入れて良かったと思います。
豊田 章男(チーム総代表)
ヤリ-マティ、3年間ありがとう。
僕が初めて、フィンランドに行った時、トヨタは、まだWRC復帰を決めていなかった。
はじめてのWRCに興奮していた僕は、選手を直接見たくてホテルのロビーで出待ちをしていた。
そこに現れたのがフォルクスワーゲンのヤリ-マティだった。
ドキドキしながら声をかけると、君は実に気さくにこたえてくれた。
話しながら、僕がトヨタの回し者だと気づいた君は、自分の乗っていたカローラやセリカの話を、とても嬉しそうにしてくれた。
こんなにトヨタのことを覚えていてくれている選手がいる内にWRCに戻らなきゃ…と、復帰への決意ができたのは、あの時だった。
トヨタファンの気さくなフォルクスワーゲンドライバーに出会えていなかったら、今、トヨタはWRCにいなかったかもしれない(笑)。
その2年後、君がうちのエースドライバーになってもらえると聞いた時は、不思議な縁に本当に感動したよ。
そして、今だから正直に言うと、最初のシーズンが始まる前、1年目から勝てるなんて思っていなかった。あの時は「1年かけて表彰台に上ろう」が我々の目標だった。
でも、初戦のモンテカルロで君はすぐにトヨタを表彰台に導いてくれた。その翌月には、表彰台の一番高い所にまで連れて行ってくれた。本当に夢のようだった。
昨年、やっとフィンランドで君と一緒に表彰台に上れたのはとても嬉しかった。
あとから写真を見返したら、オィットに渡されたシャンパンを僕は真っ先に君の方に向けていた。そのくらい君と上れたことが嬉しかったってことだと思う。
カローラやセリカをあんなに大切に乗ってくれている君だから、これからもトヨタのサポーターでいてくれると信じてます。よろしく。
クリス、君にも、今だから正直に話さないといけないことがあります。
君を迎え入れる時、ヤリスが転がったり、道を間違えたり、駐車場を走ってしまうんじゃないかと、すごく心配だった(笑)。
でも、君は、トヨタのために、しっかり仕事をしてくれた。どんな時でも限界までアタックしてくれたし、元エンジニアだからこそのアドバイスでヤリスを強くしてくれた。1年間ありがとう。
そして、オィット…。
チャンピオンという夢を君が叶えられたこと、自分のことのように嬉しく思う。そして、その手伝いをさせてもらえたことをトヨタは誇りに思っている。
僕は友山(GAZOO Racing Company プレジデント)と違って表彰台に上るのが苦手だったんだけど、昨年のフィンランドで君が初めて僕に高い所への上り方を教えてくれた。君のおかげで、やっとあの景色を見ることができたし、シャンパンがいかにベトベトするものなのかも知ることができた。本当にありがとう。
「目標を達成した今、環境を変えて次の挑戦に臨みたい。」という君の決断は本当に素晴らしいと思う。来年からは君がトヨタのライバルになる。強いライバルがいることは、僕らにとっての大きなモチベーションになってくる。
表彰台の上り方も、シャンパンの開け方も、しっかり教えてもらったから、次に表彰台で会う時は、上から君にシャンパンをかけることができると思う。また表彰台で会おう!
本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
https://global.toyota/jp/newsroom/toyota/30860637.html
概要:トヨタ自動車株式会社
詳細は http://toyota.jp/ をご覧ください。
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