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30日の香港市場概況:ハンセン0.8%高で3日続伸、香港不動産の上げ目立つ


30日の香港市場は、主要55銘柄で構成されるハンセン指数が前日比239.20ポイント(0.84%)高の28577.50ポイントと3日続伸し、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が77.93ポイント(0.71%)高の11020.87ポイントと反発した。売買代金は1692億7600万香港ドルに縮小している(29日は1903億3100万香港ドル)。


米中の景気期待が支えとなる流れ。米国では新型コロナウイルスのワクチン接種が進み、経済活動の正常化が早まると期待されている。バイデン米大統領は29日の記者会見で、「4月19日までに国内成人の90%がワクチン接種の対象となるようにし、利用できる薬局の数も倍増させる」と述べた。また香港では、独ビオンテック製のワクチンがパッケージ不具合で一時接種停止していたが、近く再開されるとの見通しが流れている。そのほか、これまでに発表された主要な中国企業の決算で、増益や増配を明らかにする企業が相次いでいることもプラス材料だ。(亜州リサーチ編集部)


ハンセン指数の構成銘柄では、中国ニット衣料最大手の申洲国際集団HD(2313/HK)が9.5%高と急反発。前日は昼に公表した決算の下振れで売られたが、ブローカー各社による強気見通し堅持で買い安心感が広がった。このほか、香港系の不動産も上げが目立つ。恒基兆業地産(12/HK)が5.9%高、新世界発展(17/HK)が5.2%高、新鴻基地産発展(サンフンカイ・プロパティーズ:16/HK)が5.0%高、九龍倉置業地産投資(ワーフ・リアル・エステート・インベストメント:1997/HK)が4.0%高で引けた。


セクター別では、医薬品が高い。康希諾生物(カンシノ・バイオロジクス:6185/HK)が4.6%、中国神威薬業集団(2877/HK)が3.7%、石薬集団(1093/HK)と緑葉製薬集団(2186/HK)がそろって3.1%、四環医薬HD集団(460/HK)が2.9%ずつ上昇した。


食品飲料や家電など消費関連セクターもしっかり。統一企業中国HD(ユニプレジデント・チャイナ:220/HK)が3.4%高、康師傅HD(ティンイー:322/HK)が2.4%高、中国旺旺HD(151/HK)が1.7%高、創維集団(スカイワース・グループ:751/HK)が7.1%高、海信家電集団(921/HK)が3.6%高で取引を終えた。


業績動向を手がかりにした動きでは、ヘルスケア企業の京東健康(JDヘルス・インターナショナル:6618/HK)が7.6%高。同社業績は赤字幅が拡大したものの、特殊要因を除いた場合は大幅な黒字だった。売上高も急増している。


半面、業績が低迷した銘柄の一角はさえない。自動車大手の東風汽車集団(489/HK)が4.3%安と急落した。減益決算の上、配当が見送られている。


一方、本土市場は3日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.62%高の3456.68ポイントで取引を終了した。ハイテク株と医薬品株が高い。食品飲料株、自動車株、素材株、不動産株、海運株、防衛関連株、エネルギー株なども買われた。半面、発電株は安い。保険株や証券株、メディア関連株も売られた。

亜州リサーチ(株)


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