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2日の香港市場概況:ハンセン1.1%高で続伸、消費セクターに買い


2日の香港市場は値上がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比263.42ポイント(1.11%)高の23995.94ポイントと続伸、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が42.42ポイント(0.43%)高の9876.25ポイントと3日続伸した。売買代金は1140億2900万香港ドルに縮小している(1日は1507億5300万香港ドル)。

世界的な経済持ち直しの期待が支えとなる流れ。米国やドイツ、イタリアで昨夜公表された5月の景況感指数は、そろって前月から改善した。中国で1日に発表された民間集計の5月・財新中国製造業PMIも、予想を大幅に上回っている。新型コロナウイルスのパンデミック(世界的流行)で停止していた経済活動は、徐々に回復しつつあると評価された。

ただ、米中対立の警戒感がくすぶるなか、指数は上げ幅を削る場面もみられている(本土株指数は一時マイナス)。香港の統制を強化する「香港版国家安全法」の制定方針を巡り、米中が応酬していることが不安材料だ。

ハンセン指数の構成銘柄では、香港リート(不動産投資信託)の領展房地産投資信託基金(823/HK)が6.4%高、医薬品メーカーの石薬集団(1093/HK)が4.6%高、生命保険業務のAIAグループ(1299/HK)が3.2%高と上げが目立った。

セクター別では、家電やスポーツ用品、小売など消費関連が高い。創維数碼HD(スカイワース・デジタル:751/HK)が7.0%、TCL電子HD(1070/HK)が6.3%、李寧(2331/HK)が5.8%、安踏体育用品(ANTAスポーツ・プロダクツ:2020/HK)が2.5%、国美零售HD(ゴメ・リテール・ホールディング:493/HK)が19.0%、北京京客隆商業集団(814/HK)が3.7%ずつ上昇した。李克強首相は5月28日、全国人民代表委員会(全人代、国会に相当)閉幕後の記者会見で、新型コロナウイルス関連の景気対策が総額6兆人民元(約90兆2700億円)規模に上ることを明らかにし、約7割が消費刺激に充てられると説明している。

他の個別株動向では、再生可能エネルギー発電の華電福新能源(816/HK)が60.3%高と急騰。傘下企業を通じ、親会社で中国5大電力グループの華電集団が華電福新能源を非公開化する計画が材料視された。同業他社にも買いが波及し、中国大唐集団新能源(1798/HK)が15.2%高、龍源電力集団(916/HK)が6.0%高で取引を終えている。

半面、レアアースや非鉄関連の一角はさえない。ニッケル・コバルトの生産で世界大手の金川集団国際資源(2362/HK)が5.5%安、リチウム製品製造の江西カン鋒リ業(ガンフェン・リチウム:1772/HK)が3.5%安、エネルギー・資源会社の中信資源HD(CITICリソーシズ・ホールディングス:1205/HK)が2.8%安、希土類製品・耐火材大手の中国稀土HD(チャイナ・レア・アース:769/HK)が2.6%安と値を下げた。

一方、本土市場は小幅に4日続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.20%高2921.40ポイントで取引を終えた。保険株が高い。不動産株、運輸株、発電株、ハイテク株の一角も買われた。半面、消費関連株は安い。医薬品株、自動車株、インフラ関連株なども売られた。

亜州リサーチ(株)




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