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19日の香港市場概況:ハンセン0.4%安で反落、決算下振れでHSBC2.3%下落


19日の香港市場は小幅に値下がり。主要50銘柄で構成されるハンセン指数が前日比118.88ポイント(0.42%)安の28228.13ポイント、本土企業株で構成される中国本土株指数(旧H株指数)が32.10ポイント(0.29%)安の11116.92ポイントとそろって反落した。売買代金は968億7600万香港ドルとなっている(18日は950億6300万香港ドル)。

売り圧力が意識される流れ。ハンセン指数は前日に急伸し、構成銘柄はほぼ全面高となっていた。米中関係の改善や中国の政策に対する期待感で小高く推移していたものの、後場に入り売りの勢いが増している。米中通商協議は今週、次官級協議が19日、閣僚級協議が21日にそれぞれ開始される予定。楽観的な見通しは流れているものの、結果を見極めたいとするスタンスが買いを手控えさせる一因となっている。

ハンセン指数の構成銘柄では、昼に決算報告した金融大手グループHSBC(5/HK)が2.3%安と反落。前場は小高く推移したが、通期決算が3割増益にとどまり、予想に届かなかったことが嫌気された。ハンセン指数を1銘柄で60ポイント押し下げている。そのほか、医薬品メーカーの石薬集団(CSPCファーマシューティカル・グループ:1093/HK)が8.0%安、バイオ製薬・中医薬メーカーの中国生物製薬(1177/HK)6.0が%安、小型電子部品メーカー大手の瑞声科技HD(2018/HK)が3.6%安、ブタ肉生産で世界トップの万洲国際(WHグループ:288/HK)が2.1%安と下げが目立った。

業種別では、食品飲料や酒造、小売りなど消費関連が安い。上記した万洲国際のほか、中国蒙牛乳業(2319/HK)が2.0%、青島ビール(168/HK)が2.5%、百盛商業集団(パークソン・リテール:3368/HK)が5.3%、国美電器HD(493/HK)が3.8%ずつ値を下げた。

第5世代(5G)ネットワーク関連銘柄も軟調。通信設備の京信通信系統HD(2342/HK)が5.2%安、中興通訊(ZTE:763/HK)が2.1%安、通信インフラ工事の中国通信服務(552/HK)が5.0%安、光ファイバー・ケーブルの長飛光繊光纜(6869/HK)が1.3%安とそろって反落している。昨日の相場では5G投資の活発化を手がかりに、中国通信服務は上場来高値を更新し、京信通信も最高値圏で推移していた。

半面、「粤港澳大湾区」に拠点を有する銘柄群は物色される。中国政府系コングロマリットの中航国際HD(161/HK)が5.2%高、ビル建築や建設プロジェクト管理の中国建築国際集団(3311/HK)が4.0%高、インフラ投資会社の越秀交通基建(1052/HK)が3.9%高、鉄道運営の広深鉄路(525/HK)が2.9%高で引けた。中国の国務院が18日、広東・香港・マカオの経済連携などを強化するベイエリア構想「粤港澳大湾区」の計画要綱を発表したことが材料視された。同構想は習近平・国家主席が掲げる国家戦略の一つ。この要綱では、2022年までに枠組みをつくり、2035年の経済圏構築を目標とする方針が示されている。

一方、本土市場は続伸。主要指標の上海総合指数は、前日比0.05%高の2755.65ポイントで取引を終えた。保険・証券株が高い。ハイテク株、交通インフラ株、素材株、不動産株の一角も買われた。

【亜州IR】




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