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霞ヶ関キャピタル Research Memo(4):十分な安全性と収益性を確保


*17:44JST 霞ヶ関キャピタル Research Memo(4):十分な安全性と収益性を確保 ■業績動向

2. 財務状況と経営指標
2023年8月期末における資産合計は、前期末比13,342百万円増の43,780百万円となった。流動資産は同11,590百万円増の37,350百万円であった。これは主に積極的な営業活動と借入による資金をベースに、開発事業等支出金が5,850百万円、販売用不動産が4,854百万円増加したことによる。期末に積み上がっている販売用不動産及び開発事業等支出金が翌期の売上につながることから、2024年8月期の業績予想を達成するために十分な在庫水準を維持していると言えよう。また、固定資産は同1,751百万円増の6,418百万円となった。これは主に投資有価証券が1,327百万円増加したことによる。

負債合計は前期末比11,021百万円増の32,099百万円となった。流動負債は同2,277百万円増の16,166百万円であった。これは主に短期借入金等(短期借入金及び1年内返済予定の長期借入金)が1,048百万円、未払金が423百万円増加したことによる。固定負債は同8,744百万円増の15,932百万円であった。これは主に長期借入金が8,681百万円増加したことによる。純資産合計は同2,321百万円増の11,681百万円となった。これは主に利益剰余金が1,808百万円増加したことによる。

資産合計の急拡大に伴い、2023年8月期末の自己資本比率は26.7%(前期末比3.5ポイント低下)で、2023年3月期のプライム市場不動産業平均の32.7%を下回った。一方、長短借入金合計は同8,681百万円増の14,867百万円となった。ただ、長期借入金でも最長2年程度であり、将来の金利上昇リスクはなさそうだ。また、グリーンローンやソーシャルローンなどについては、銀行は前向きに貸し出す姿勢である。霞ヶ関キャピタル<3498>では、自己資本と借入金の活用によって、引き続き仕入を積極的に進める方針だ。収益性については、2023年8月期のROAは11.1%(同3.5ポイント上昇)、ROEも20.3%(同5.8ポイント上昇)と、2023年3月期のプライム市場不動産業平均のROA4.2%、ROE8.6%を大きく上回っており、高い収益性を確保していると評価できる。

同社ではバランスシートを使って開発するのではなく、SPC(特別目的会社)を活用してオフバランスした状態で開発及び運用を行っているため、バランスシートからは現在どれくらいの物件が開発中・運用中かを把握しづらい。しかしながら、物流事業が順調に拡大していることに加え、コロナ禍から回復したことでホテル事業が大幅に伸長した結果、2023年8月末のプロジェクトパイプラインとAUMの事業総額は3,031億円(前期末比1,073億円増)と急速に拡大しており、中期経営計画の目標であるAUM6,000億円規模の達成に向けて着実に進捗している。今後は物流事業とホテル事業の拡大に加えて、ヘルスケア関連施設開発事業やオルタナ投資事業(デジタル証券化事業と海外事業)の寄与が見込まれることから、プロジェクトパイプラインの拡大スピードはさらに加速すると弊社では見ている。

2023年8月期末の現金及び現金同等物の残高は前期末比503百万円増の5,897百万円となった。営業活動によるキャッシュ・フローは前期より3,760百万円少ない7,928百万円の支出となった。これは主に、棚卸資産が前期末より9,399百万円増加したことによる。投資活動によるキャッシュ・フローは前期より716百万円多い1,153百万円の支出となった。これは主に、貸付による支出が759百万円増加したことによる。財務活動によるキャッシュ・フローは前期より4,395百万円少ない9,505百万円の収入となった。これは主に長期借入金の返済額が6,332百万円増加したことによる。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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