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霞ヶ関キャピタル Research Memo(1):不動産開発を対象とした「投資プラットフォーム」を提供


*17:41JST 霞ヶ関キャピタル Research Memo(1):不動産開発を対象とした「投資プラットフォーム」を提供 ■要約

霞ヶ関キャピタル<3498>は、不動産コンサルティング事業を展開する会社で、不動産開発を対象とした「投資プラットフォーム」を提供している。それによって第1ステージでは開発用地を購入、平均6ヶ月後に同社が組成する開発ファンドに売却し「土地売却益」を獲得、第2ステージでは開発ファンドの資金で建物を造る。その際に同社は開発ファンドからプロジェクトマネジメントに関わる「コンサルティングフィー」を獲得、第3ステージでは、土地と竣工後の建物を開発ファンドから不動産ファンドに売却する際に「成功報酬」を獲得、その後はアセットマネジメントをおこなうことで継続的に「アセットマネジメントフィー」を獲得するという、独自のビジネスモデルを構築している。また同社の強みは、激動期を乗り切る柔軟な戦略と、それを実現する豊富な人材や資金を有していることである。同社は、東京証券取引所(以下、東証)市場再編に伴いグロース市場へ移行したが、2023年10月にはプライム市場への昇格を果たし、採用面、資金調達面、事業活動面でのメリットが期待される。

1. 2023年8月期の業績概要
2023年8月期の連結業績は、売上高37,282百万円(前期比79.4%増)、営業利益4,442百万円(同107.4%増)と大幅な増収増益決算となり、2023年7月発表の修正予想を上回って過去最高の売上高・利益を達成した。好決算の理由は、ホテル事業が新型コロナウィルス感染症の拡大(以下、コロナ禍)の収束を経て急速に回復し、物流事業と並んで同社の主力事業へと成長したことである。積極的な営業活動と借入による資金をベースに販売用不動産を積み上げ、引き続き業績拡大に十分な在庫水準を維持している。また、ROA11.1%、ROE20.3%と2023年3月期プライム市場不動産業平均を上回る高い収益性を確保している。1株当たり配当金を60.0円(同30.0円増)とし、株主優待制度も続けるなど、株主還元にも十分に配慮している。

2. 事業別の取り組み
同社は独自のビジネスモデルを展開するとともに、注力する事業分野を機動的に変更してきた。具体的には、今後の企業活動や人々の生活様式の変化を見据えて、2020年6月より立ち上げた物流事業では、中小規模の冷凍冷蔵倉庫をメインターゲットに物流施設開発を進めており、2023年8月期は物流施設開発用地6件を開発フェーズに移行させるなど、順調に進捗している。コロナ禍から回復したホテル事業では、2023年8月期に5件を新規開業したほか、FAV HOTEL10件を対象とした長期運用型ファンドを組成した(同社のビジネスモデルを完遂した初の事例)。2022年8月期に参入したヘルスケア関連施設開発事業も着実に成長しており、2023年8月期には開発用地1件を売却し、開発用地3件を新規取得した。物流事業の進捗、ホテル事業の拡大に、ヘルスケア事業と海外事業が加わったことで、プロジェクトパイプラインは急速に拡大し、着実なAUM(運用資産残高で、アセットマネジメントとプロジェクトマネジメントを行っている事業総額)の増加につながっており、今後の収益貢献が期待される。また、ESGについても、グリーンローン、ソーシャルローンフレームワークおよびサステナビリティ・リンク・ファイナンスフレームワークを策定し、このフレームワークに準じた資金調達を行うなど、継続的に取り組んでいる。

3. 2024年8月期の業績見通し
2024年8月期の連結業績予想は、売上高60,000百万円(前期比60.9%増)、営業利益8,500百万円(同91.3%増)と大幅な増収増益を予想し、過去最高の売上高・利益の更新を見込んでいる。物流事業では、冷凍冷蔵倉庫に対する高い需要に支えられ、物流施設開発は活況を呈しており、中期的にもこのトレンドは継続すると見込まれる。また、冷凍自動倉庫への取り組みは、人手不足問題や、2024年にトラックドライバーの拘束時間の短縮、移動距離の制限を目指す2024年問題への対策としても有効であると想定している。また、ホテル関連市場において行動制限緩和や全国旅行支援、コロナ禍以前よりも円安に推移していることから、ホテル事業では国内旅行やインバウンド需要が一層拡大する見通しだ。さらに、ヘルスケア事業は順調に拡大している。以上から、1株当たり配当金は同60.0円増配の120.0円と倍増を計画しているほか、2023年10月6日の東京証券取引所グロース市場からプライム市場への市場変更を記念し50円の上場記念配当を実施、普通配当と合わせて年間170.0円とする予定だ。非常に意欲的な計画であるものの、前期末に積み上がった販売用不動産及び開発事業等支出金を6ヶ月毎に開発ファンドに売却する同社のビジネスモデルから想定される売上高である。また、同社は例年期初には保守的で確度の高い業績予想を発表していることから、予想を達成する可能性は高いと弊社では見ている。

4. 中期経営計画
同社は、2021年に中期経営計画(2022年8月期~2026年8月期)を発表したが、2024年8月期まで計画を上回る実績を上げてきた。その背景は、第1にホテル需要が想定を上回る早さで回復したことだ。第2に、中計策定時には考慮していなかったヘルスケア事業を立ち上げたことだ。そして第3に、ヘルスケア事業と同様に中期経営計画策定時には考慮していなかった海外事業の収益が貢献する見込みであることだ。以上から、最終年度の2026年8月期に営業利益200億円(2021年8月期は13.2億円)、親会社株主に帰属する当期純利益100億円(同7.9億円)を掲げていた5ヶ年計画を4ヶ年計画に変更し、1年前倒して2025年8月期に達成する計画に修正した。同社の事業ポートフォリオは、コロナ禍の3年弱はホテル事業が停滞し、物流事業が大きなけん引役となっていた。しかし、コロナ禍が明けた今では、ホテル事業も物流事業とともに2本柱として大きなエンジンとなっている。さらに、ヘルスケアと海外事業という新たな2つのエンジンも加わり、2024年8月期からは4つのエンジンで動き始めている。同社では、この4本柱でAUMを積み上げ、安定収益の拡充を加速させる計画であり、数値目標達成に邁進している。

■ Key Points
・不動産開発を対象とした「投資プラットフォーム」を提供するという独自のビジネスモデルを構築。激動期を乗り切る柔軟な戦略と、それを実現する豊富な人材や資金が強み
・2023年8月期は大幅な増収増益で過去最高を達成。業界平均を上回る高い収益性を確保して、増配を実施し、株主還元にも配慮
・2024年8月期業績も大幅増収増益を予想。物流施設開発事業とホテル事業を軸としつつ、他セグメントも成長力を強化。配当金の倍増を計画
・中期経営計画では、5ヶ年計画を4ヶ年に短縮して達成する計画に修正し、2025年8月期に営業利益200億円を目指す。ホテル需要の回復、ヘルスケア事業の成長、海外事業の収益貢献が寄与

(執筆:フィスコ客員アナリスト 国重 希)

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