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クリレスHD Research Memo(4):ベーカリー業態「サンジェルマン」をM&Aにより連結化


■主なトピックス

1. 新たなM&Aの実現
2022年9月15日付けで、ベーカリー業態の(株)サンジェルマン(及びその子会社の(株)北海道サンジェルマン)※の全株式の取得を発表した(連結は2022年12月1日より)。クリエイト・レストランツ・ホールディングス<3387>にとってはコロナ禍後初のM&Aとなる。サンジェルマンは関東圏を中心に78店舗(及び横浜の製パン工場)、北海道サンジェルマンは北海道を中心に68店舗を展開しており、同社の中期経営計画におけるキーワード「日常」「定番」「地域密着」にまさに合致するM&Aと評価できる。同社の狙いは、アフターコロナの再成長フォーマットを獲得するところにあり、既に展開しているベーカリー業態とともに、「ベーカリー事業」をグループのコア事業の1つに位置付け、成長を目指す戦略である。特に、同社の持つグループサポート機能やグループシナジーの追求、成長投資などにより、早期の収益貢献を図っていく。

※サンジェルマンの直近期(2021年2月期)の業績は、売上高9,075百万円、営業損失582百万円、北海道サンジェルマンの業績は、売上高2,497百万円、営業損失32百万円となっている。取得価額は総額2,362百万円(価格調整前)、のれん計上額は数億円規模(弊社推定)と見られる。


2. グループシナジーのさらなる追求
2022年7月28日に、CIAL横浜の「ハマチカ」内に「磯丸水産食堂」をオープンした。「磯丸水産食堂」としてフードコートへの出店は初めてとなる。新たな動きとして特徴的なのは、SFPホールディングスの磯丸水産ブランドを(株)クリエイト・レストランツ(以下、CR社)がフランチャイズ形態にて運営するところである。すなわち、CR社のフードコートにおけるオペレーションノウハウと磯丸水産の持つブランド力を掛け合わせることにより、グループ内シナジーを最大限活用するところに狙いがあると言える。今後は、CR社が商業施設内だけでなく、路面立地においてもフランチャイズ形態にて地方都市などへ展開する予定※であり、中長期的に「磯丸水産」の出店を全国規模で加速していくための動きとして捉えることができる。また、引き続きグループ間の業態変更のほか、本社機能の効率化、物流拠点の集約(購買企画業務の(株)CMDへの統合)などにも取り組んでいる。

※2022年12月に札幌にてオープン予定。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)

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