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ダイナムジャパンHD Research Memo(7):ビデオスロット機はコロナ禍の収束後の販売活動再開に向け準備


■2022年3月期の事業方針

3. カジノ用ビデオスロット機事業の進捗状況
ダイナムジャパンホールディングス<06889>は新規事業の一環として、マカオのカジノ市場にカジノ向けのビデオスロット機を投入することを目的に、企画・開発に取り組んでいる。このビデオスロット機はほかの機種よりも比較的マスマーケット向けとなっており、パチンコの要素を取り入れた分かりやすいゲームが開発コンセプトとなっている。

ゲームソフトウエアの企画は日本で開発会社と共同開発し、カジノ用としての製造・販売はマカオにおけるカジノ機の製造販売ライセンスを有するシンガポールのWEIKE GAMING TECHNOLOGY (S) PTE. LTD.に依頼している。2021年11月現在、マカオで6機種、シンガポールで5機種の認可を取得している。また、開発されたゲームを搭載したマシンは2019年11月よりLegend Palace Casinoで3機種各1台ずつ(計3台)が試験導入されたほか、2020年1月からはCasino Ponte16でも3機種の計10台が試験導入された。

今年に入りマカオのカジノGGR(カジノ総粗利)は2021年5月にコロナ禍以前の2019年対比で約40%の水準まで回復したものの、その後は中国本土のコロナ禍等により回復は停滞している。同社ではカジノ市場の回復にはまだ時間がかかるという認識であり、市場が正常化し次第、トライアルを含めた販売活動の再開の準備を進めるとともに、販売先をアジア各国に広げることも検討するため情報収集を行っている。

試験導入から本格導入までどのくらいの時間がかかり、どの程度の規模(台数)が導入されるかは未定だが、多くの顧客支持が得られれば、一定の収益貢献につながるものと考えられる。いずれにしても同社の新製品が、顧客やカジノオペレーターにとって魅力あるマシンとなることが最も重要であり、市場正常化後に試験導入されるマシンの稼働・売上状況を見守りたい。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)


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