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SFP Research Memo(7):2020年2月期の業績予想は現時点で未定(非開示)


■新型コロナウイルス感染症による影響とその対策

1. 店舗運営状況等(その影響と対策)
新型コロナウイルス感染症拡大に伴う自粛要請への対応として、2020年3月には直営店201店舗にて営業時間短縮を実施し、4月に入ってからは「緊急事態宣言」の発令を受け直営店223店舗の臨時休業(4月8日~5月6日)を決定した。したがって、少なくともその期間においては休業店舗の売上高が立たない一方、固定費負担(店舗家賃や社員人件費など)がそのまま重くのしかかることになる。政府や自治体による休業補償等の動きにも注意が必要であるが、同業他社と同様、業績や財務への影響は避けられない状況と言える。SFPホールディングス<3198>では、2020年2月末時点の「現金及び現金同等物の残高」として7,122百万円(月商の2.13ヶ月分)を確保しているが、事業存続はもちろん、円滑な営業再開に向けた体制維持を図るため、更なる追加的な調達(銀行借入)にも取り組んでいる。

2. 2021年2月期の業績予想
2021年2月期の業績予想について同社は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により現時点で合理的な算定が困難であることから未定(非開示)としている。今後、合理的な算定が可能となった時点で速やかに開示する予定である。

3. 主な取り組み
同社では、営業再開後の対応(新型コロナウイルス感染症への対策)をはじめ、持続的な成長への取り組みとして以下を掲げている。

(1) 新型コロナウイルス感染症への対策(営業再開後)
a) 一時的に営業時間を短縮し、コストコントロールを実施
b) メニューの見直しを行い、原価管理・利益確保に努める
c) 感染の未然防止のため、衛生管理の徹底継続

(2) 新業態の開発・新規出店
a) 新業態の開発及びブラッシュアップによるブランド形成
b) 未出店エリアへの出店、エリアに合わせた業態の展開

(3) 「アライアンス構想」によるM&Aの展開
a) 連結子会社による「磯丸水産」の出店を継続
b) 3社目以降の提携先を随時検討

弊社では、業界全体として、休業や営業時間の短縮等による業績への大幅な影響は避けられないものと見ている。そのうえで、将来の不確実性が大きく高まっている業界各社に対して、1)事業存続の可能性の高さ、2)円滑な営業再開に向けた体制を維持する体力(及び現場での対応力)、3)事態収束後(ポストコロナ)における成長機会の有無(生存者メリットの享受)の3つの段階から評価すべきと捉えている。同社の場合、前述した手元流動性の確保をはじめ、約160億円の自己資本(内部留保)を蓄積しているところは調達余力を判断するうえで大きな支えとなっている。また、現時点で店舗数や従業員を基本的に維持する方針であり、円滑な営業再開に向けた体制を整えているところも評価すべきポイントと言えるだろう。さらに重要なのは、今回の新型コロナウイルスの影響が業界再編に拍車をかけ、「アライアンス構想」を推進する同社の役割(プレゼンス)がさらに高まっていく可能性である。すなわち、今回のピンチを乗り越えることが、むしろチャンスを拡げることにつながるということである。もちろん、現在の状況がどこまで続くかによって描くシナリオにも変化が生じるため、3)事態収束に向けた動きや業績の推移(四半期開示など)などをしっかりとフォローしていく必要はあるだろう。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 柴田郁夫)




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