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ケアネット Research Memo(1):スペシャリティ医薬品分野のe情報サイトとして価値を高めて収益拡大を目指す


■要約

ケアネット<2150>は、インターネットを使った製薬企業向けの医薬営業支援サービスを主力事業として展開している。医師・医療従事者向けに様々な医療情報を無料で提供するWebサイト「CareNet.com」を運営し、同サイトに登録した会員の属性やニーズなどを収集し、製薬企業に対して医薬品のマーケティング活動支援を行うビジネスモデルとなる。登録医師会員数は2019年12月末時点で15.3万人と医師数全体の約5割をカバーしている。

1. 2019年12月期の業績概要
2019年12月期の業績は、売上高で前期比12.6%増の3,268百万円、営業利益で同29.1%増の605百万円となり、いずれも過去最高を更新した。主力の医薬営業支援サービス事業は、2019年4月より「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」が施行された影響で上期こそ低調だったものの、販売体制の強化やサービスの継続的な見直しを行ったことで、期の後半にかけて収益が拡大、通期では売上高で前期比14.3%増、セグメント利益で同34.1%増と大きく伸張したことが要因だ。

2. 2020年12月期業績見通し
2020年12月期の業績は、売上高で前期比7.1%増の3,500百万円、営業利益で同3.1%増の624百万円と連続で過去最高を更新する見通し。医薬営業支援サービスでは、需要が拡大しているスペシャリティ医薬品※のeプロモーション案件のニーズに対応するサービス提供に注力していく。「CareNet.com」で希少疾患領域情報を拡充し、専門医向けメディアとしての媒体価値を向上していくほか、疾患啓発・教育系サービスとなる臨床医学動画メディア「MEDuLiTe(メデュライト)」についても、コンテンツの更なる拡充を図っていく予定だ。一方、医療コンテンツサービスはDVD販売の落ち込みを医療情報動画サービス「CareNeTV」の有料会員数増加でカバーしていく計画である。2018年よりPPV方式での販売にも注力しており、専門医試験に役立つコンテンツを強化することで収益回復を目指す。

※抗がん剤や自己免疫治療剤、ワクチン、希少疾病治療剤など、高額かつ厳格な流通管理が求められる医薬品を指す。


3. 成長戦略
今後の成長戦略として、医薬営業支援サービスについてはスペシャリティ医薬品領域の情報メディアを強化していくことで競合他社との差別化を図っていく。業務提携先の(株)フェーズワンから、手術手技を中心とした集学的がん治療情報サイト「がん@魅せ技」と連携し、がん領域のコンテンツをさらに拡充していく予定となっている。また、ソーシャル機能を備えた医療・医学ニュースサイト「Doctors’ Picks」も医師間の情報連携サイトとして拡充していく方針だ。新規事業としては、バイオベンチャーに対して資本出資すると同時に、臨床開発から販売までをトータルソリューションとして支援するサービスに取り組んでいる。既にスタートアップ企業との協業・連携も複数案件が進んでおり、今後収益貢献してくるものと期待される。

■Key Points
・2019年12月期は2ケタ増収増益となり、売上高、営業利益、経常利益で過去最高を更新する
・2020年12月期は医薬営業支援サービス、医療コンテンツサービスともに伸長し、増収増益となる見通し
・スペシャリティ医薬品への展開と新規事業の育成により成長を目指す

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)




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