東亞合成<4045>は1月30日に新中期経営計画を発表している。
同社の瞬間接着剤「アロンアルフア」はトップブランドとして誰もが知っているが、工業用向け製品を含んだ接着剤事業の2019年の売上高は全体の8%に満たない。売上高の46%はカセイソーダや工業用ガス、アクリルモノマーといった基幹化学品事業であり、製紙工程や水処理薬剤、紙おむつの原料等に使われている。またアクリルモノマーの川下となるポリマー・オリゴマー事業の製品が、医薬・化粧品、塗料、粘接着剤や汚水処理分野等で使われており、当事業の売上高は約20%を占める。これらの製品はいずれも機能が問われる高付加製品だ。

2020年から2022年までを対象とする中期経営計画「Stage up for the Future」では、前中期経営計画で注力してきた新製品開発と海外展開の拡大を継続し、設備投資額は3年間で440億円を予定している。

注目製品は、リチウムイオン電池(LIB)向けに、重合技術を駆使した特殊アクリルポリマーだ。電池性能を向上させる電極用(または“負極用”)部材として使われている。新設の専用プラントで生産している。また、アクリルオリゴマーをベースに開発したガラス代替樹脂は車載ディスプレーやミラー等に使用でき、ガラスよりも軽く、割れにくい。自動車の軽量化や耐久性向上への貢献が期待されている。

海外展開ではアジアを中心に現在の売上高は16%弱だが、2018年にタイにアクリルポリマー工場が、2019年にはエラストマーコンパウンド工場が稼働開始し、アジア地域における高付加価値製品を迅速に拡大していく計画だ。


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情報提供元:FISCO
記事名:「東亞合成---新中期経営計画では高付加価値製品への集中と海外展開を加速