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エヌ・シー・エヌ Research Memo(1):「SE構法」は構造計算された耐震性の高い木造建築を実現、圧倒的な強度


■要約

エヌ・シー・エヌ<7057>は、木造建築の耐震性を確保するための高度な構造計算を事業化するとともに、構造計算された耐震性の高い木造建築を実現するための同社独自の建築システムである「SE構法」を、工務店を中心としたSE構法登録施工店ネットワークを通じて提供する。同社グループは、同社及び連結子会社2社(SE住宅ローンサービス(株)、(株)MAKE HOUSE)並びに持分法関連会社1社((株)MUJI HOUSE)により構成されている。

1. 事業概要
同社グループの事業は2つに分類される。「木造耐震設計事業」は、木造建築の耐震性を確保するための高度な構造計算を事業化するとともに、構造計算された耐震性の高い木造建築を実現するための同社独自の建築システムである「SE構法」を、工務店を中心としたSE構法登録施工店ネットワークを通じて、構造設計からプレカット供給までをワンストップで提供する。「その他・新規事業」では、木造耐震設計事業を主軸としながら「日本に資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくる」という目標を実現するため、省エネルギー計算や長期優良住宅認定の代行サービス等、住宅の資産価値向上に向けた様々なサービスを手がけている。

2. 2020年3月期第2四半期の業績
2020年3月期第2四半期の連結業績は、売上高3,306百万円、営業利益129百万円、経常利益144百万円、親会社株主に帰属する四半期純利益97百万円だった。住宅分野では、低金利で推移する住宅ローン、政府による継続的な住宅取得支援策等の効果により、構造加工品出荷棟数は堅調に推移。また、大規模木造建築(非住宅)分野においては、非住宅木構造セミナーや構造現場見学会の開催、Webプロモーションの強化等の営業活動の成果により相談件数が増加し、構造計算出荷数は40棟(前年同期実績は24棟)に伸びた。

3. 今後の見通し
2020年3月期業績見通しについては、売上高6,935百万円(前期比6.4%増)、営業利益285百万円(同9.3%増)、経常利益349百万円(同10.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益261百万円(同7.8%増)とする従来の計画を据え置いている。引き続き、住宅分野、非住宅分野での事業拡大や省エネルギー計算サービスの展開を進めて業界全体における同社のシェア拡大に努める。特に市場拡大によって成長が見込まれる非住宅分野においては、SE構法以外にも構造計算を実施することで受注の増加を図る。

■Key Points
・大型建造物のノウハウを一般的な住宅に生かすSE構法
・耐震性能の「見える化」によって示された構造計算を事業化
・2023年3月期に売上高100億円を計画

(執筆:フィスコ客員アナリスト 村瀬智一)




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