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デリカフHD Research Memo(8):収益性や成長性は業界平均を上回る


■同業他社比較・株主還元策
1. 同業他社比較
株式を上場している大手食品卸7社平均との比較で見ると、2018年度の会社予想経常利益率は他社平均で1.34%となっているのに対してデリカフーズホールディングス<3392>は2.1%と0.7ポイント上回る水準となっており、また、ROA(総資産経常利益率)やROE(自己資本利益率)など資本効率についても、他社平均をそれぞれ上回る水準となっている。これらは同社が単なる卸売業ではなく、付加価値提案型企業として、業界内で確固たる地位を確立していることが要因と考えられる。具体的には、健康増進につながる野菜を使ったメニューや、価格が高騰した野菜を使わない代替メニュー等の提案力が付加価値につながっている。また、カット野菜や真空加熱野菜等も含めた安定供給力に加え、工場から物流まで安全・安心に対する徹底した取り組みを行っていること等が顧客からの高い評価となり、直近5年間の平均売上げ成長率も5.8%と他社平均の1.6%を大きく上回っており、低成長のイメージが強い食品卸業界において高成長を続ける要因ともなっている。

株価バリュエーションを見ると、実績PBR、今期予想PERともに他社平均を上回った水準にあるが、売上成長性及び収益性の高さが株価バリュエーションにおいても、反映されているものと考えられる。今後についても、カット野菜に加えてさらに付加価値を加えた真空加熱野菜の売上成長が見込まれること、自社物流網の構築と付加サービスの提供により物流事業での利益貢献も見込まれること、貯蔵センターの整備により天候不順や自然災害による収益悪化リスクが軽減される体制が整うことなどから、業績は業界平均を上回る成長が期待できると弊社では見ている。

(執筆:フィスコ客員アナリスト 佐藤 譲)



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