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欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、ドル買い基調継続も高値警戒感


23日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。米連邦準備制度理事会(FRB)当局者はタカ派姿勢を強めており、ドル買い基調は継続の見通し。ただ、短期間に水準を切り上げた値動きが警戒され、一段のドル買いは進めにくい。

黒田東彦日銀総裁の円安容認発言を背景とした円売りが加速し、前日は主要通貨が対円で上昇。ドル・円は121円台をワンタッチ。その後はややリスクオンのムードが広がり、有事のドル買いが後退しドル・円は失速した。本日アジア市場は米金融引き締め期待で121円半ばに浮上した後、国内勢は余剰分のドルを売り121円を挟んでもみ合う場面もあった。一方、日経平均株価の大幅高を受けた円売りで、クロス円は底堅く推移している。

この後の海外市場は、米FRBによる引き締め加速への思惑からドル買い基調は継続。ただ、次回5月の連邦公開市場委員会(FOMC)で0.50%の利上げなど金融政策の先行き不透明感はある程度払しょくされつつあり、一段のドル買いは抑制される可能性があろう。他方、日銀の円安容認が意識され、株高基調に振れればリスク選好の円売りが予想される。そうしたなか、ドル・円は1週間で約3円も値を上げたことで買いはいったん収束しそうだ。

【今日の欧米市場の予定】
・21:00 パウエル米FRB議長討論会参加(BIS主催)
・23:00 米・2月新築住宅販売件数(予想:81.0万戸、1月:80.1万戸)
・24:00 ユーロ圏・3月消費者信頼感指数速報値(予想:-12.9、2月:-8.8)
・24:45 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁討論会参加(米メディア主催)
・04:00 ブラード米セントルイス連銀総裁討論会参加(経済見通し)

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