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欧米為替見通し:ドル・円は底堅い展開か、世界株安一服で買い戻し優勢


12日の欧米外為市場では、ドル・円は底堅い展開を予想する。世界同時株安は一服する見通しとなり、リスク回避ムードの後退によりドル・円は買い戻しが入りそうだ。ただ、トランプ米大統領の利上げ批判などの発言で、ドルの戻りは緩慢になりそうだ。

11日の海外市場は連日の大幅株安となったが、ドル・円は下値の堅さが目立った。本来ならリスク回避的な円買いが強まるため、大きく下げても不自然ではないが、111円83銭で下げ止まり、NY市場では大引けにかけて112円台に持ち直している。そうした流れを受け、本日のアジア市場では、日経平均株価や上海総合指数の反発を手がかりに円売りが優勢となり、ドル・円はじり高に推移した。市場関係者からは「通常のリスクオフとは異なる動きがみられる」との声が聞かれる。

今晩も引き続き株価動向にらみの取引となりそうだ。米株式先物は現在プラス圏に振れており、目先の米株反発を期待した円売りやドルの買い戻しが見込まれる。トルコでテロ組織支援などに関与していたとされる米国人牧師が解放される見通しとなったことや、米中首脳会談実現の可能性、中国の為替操作認定国の指定見送りの観測など、市場センチメントは改善しつつあるようだ。ただ、トランプ大統領の利上げ批判やドル高けん制発言があったことで、ドルの戻りは限定的になりそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・8月鉱工業生産(前月比予想:+0.5%、7月:-0.8%)
・21:30 米・9月輸入物価指数(前月比予想:+0.2%、8月:-0.6%)
・22:30 エバンス米シカゴ連銀総裁が討論会参加
・23:00 米・10月ミシガン大学消費者信頼感指数速報値(予想:100.5、9月:100.1)
・01:30 ボスティック米アトランタ連銀総裁が討論会参加
・ブラジル休場(聖母の日)




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