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欧米為替見通し:ドル・円は上値の重い展開か、米中対立に根強い懸念


3日の欧米外為市場では、ドル・円は上値の重い展開を予想する。イタリア財政への過度の警戒感は弱まり、クロス円の持ち直しがドル・円を小幅に押し上げる見通し。ただ、米中両国が通商だけでなく軍事での衝突も懸念され、ドル・円の重しとなりそうだ。

報道によると、イタリア政府は財政赤字の対国内総生産(GDP)比を2021年に2%へ縮小を目指す見通し。欧州連合(EU)からユーロ加盟国は財政赤字を3%以内、債務残高を60%以内に抑えるよう求められているが、2019-21年の予算計画では財政赤字目標を2.4%とした。しかし、イタリアの債務残高は3月末時点で133%にのぼる。足元では与党有力議員から財政赤字削減よりも景気回復を優先する発言が相次ぎ、ユーロ売りが強まっていた。本日の赤字圧縮を目指すとの報道を受け、アジア市場ではユーロの買い戻しが強まり、ユーロ・円をはじめクロス円の持ち直しがドル・円を113円台後半まで押し上げる場面もあった。欧米市場で改めて材料視され、ショートカバーの手がかりとなりそうだ。

一方、ドル・円は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長が前日の講演で述べていたように、「際立った」米国経済を背景に利上げが継続される方向に変わりはなく、今晩発表の経済指標の結果次第ではドル売り後退となろう。特に9月ADP雇用統計(民間雇用者数)は前回を上回る見通しで、5日の9月雇用統計に思惑が広がりやすい。ある市場筋は「きっかけがあれば114円台回復の可能性はある」と指摘している。反面、9月末に南シナ海で米海軍と中国人民解放軍の軍艦が異常接近したことに関連し、両国の貿易関係にも影響が及ぶとの懸念もあり、ドル・円の上昇を抑える材料になりそうだ。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・17:00 ユーロ圏・9月サービス業PMI改定値(予想:54.7、速報値:54.7)
・17:30 英・9月サービス業PMI(予想:54.0、8月:54.3)
・18:00 ユーロ圏・8月小売売上高(前月比予想:+0.2%、7月:-0.2%)
・19:30 エバンス米シカゴ連銀総裁講演(ロンドン、米国経済と金融政策)
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:+2.9%)
・21:05 バーキン米リッチモンド連銀総裁講演
・21:15 米・9月ADP雇用統計(予想:+18.4万人、8月:+16.3万人)
・22:45 米・9月サービス業PMI改定値(予想:53.0、速報値:52.9)
・23:00 米・9月ISM非製造業景況指数(予想:58.0、8月:58.5)
・03:00 ブレイナード米FRB理事講演(決済システム関連)
・03:15 メスター米クリーブランド連銀総裁講演(地域金融関連会合)
・05:00 パウエル米FRB議長が討論会参加
・メイ英首相が保守党大会最終日で演説



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