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欧米為替見通し:ドル・円は上げ渋りか、米FRB当局者の慎重姿勢が重石に


12日の欧米外為市場では、ドル・円は上げ渋る展開を予想する。米トランプ政権の強硬な通商政策で貿易摩擦の激化に思惑が広がり、ドルと円が買われる地合いは変わらない。ただ、米連邦準備制度理事会(FRB)当局者から利上げに関し慎重姿勢が示されれば、ドル買いは一服しそうだ。

北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉の妥結に向けた米国とカナダの閣僚級協議が再開した。カナダのフリーランド外相は「合意は依然として可能」としているが、難航が予想される紛争処理システムの設置やカナダの乳製品業界の保護などの問題は米国が押し切る見通し。トランプ政権は貿易赤字是正に向け中国や欧州連合(EU)に対しても強硬路線を緩めておらず、世界経済の減速懸念から安全通貨としてのドルと円が買われやすい地合いが続く。来週には茂木経済再生相とライトハイザー米通商代表部(USTR)代表による日米貿易協議(FFR)が再開する方向で、本日のアジア市場では警戒の円買いが強まった。

今晩も貿易摩擦がテーマとなり、リスク回避的なムードが広がりそうだ。こうしたなか、英中銀金融政策委員会(MPC)と欧州中央銀行(ECB)理事会は明日、政策金利の据え置きを決める公算で、欧州通貨は買いづらい見通し。また、トルコ中銀の大幅利上げを見極めようと、クロス円にも買いは入りにくい。一方、今日と明日発表の米国のインフレ指標は予想内の内容が見込まれ、FRBの9月利上げ観測は続く。ただ、FRB当局者から一段の引き締めに慎重な意見が出始めており、今晩予定されるハト派のブレイナード理事の講演で来年の利上げ打ち止めに思惑が広がれば、ドルは買いづらい地合いとなろう。(吉池 威)

【今日の欧米市場の予定】
・18:00 ユーロ圏・7月鉱工業生産(前月比予想:-0.5%、6月:-0.7%)
・20:00 米・MBA住宅ローン申請指数(先週)(前回:-0.1%)
・21:30 米・8月生産者物価指数(前月比予想:+0.2%、7月:0.0%)
・22:40 ブラード米セントルイス連銀総裁講演(シカゴ証券アナリスト協会)
・01:45 ブレイナード米FRB理事講演(経済と金融政策)
・02:00 米財務省10年債入札(230億ドル)
・03:00 米地区連銀経済報告(ベージュブック)




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