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4月の「くりっく365」は南アフリカランドとユーロの急変に注目


東京金融取引所(金融取)が手掛ける取引所為替証拠金取引「くりっく365」では、3月の取引数量は前月比12.3%プラスの269万7615枚。1日の平均取引数量は11万7290枚となり、月末時点の証拠金預託額は4377億円と前月比21億円増加した。取引通貨量では、米ドル、南アフリカランド、英ポンドの順となっている。

一方、取引所株価指数証拠金取引「くりっく株365」では、2月の取引数量は前月比32.2%増の66万5633枚。1日の平均取引数量に関しても2万8941枚と前月比では増加。一方、月末時点の証拠金預託額は466億円と前月比では6億円増加した。なお、月末時点での口座数は初めて8万口座を超え、建玉数量も26万935枚と過去最大となった。

3月の為替、株式市場はともに膠着相場となった。日経平均の終値ベースでの値幅は724.49円と1000円未満に留まったが、2月(551.48円)比では多少値幅は広がった。また、為替市場では、ドル・円はさえない推移となったが、政治的なリスクの高まりで南アフリカランドが急落したことなどが影響し、「くりっく365」のランドの取引数量は前月比65%増と急増した。4月に入り、S&Pがランドの格付けをジャンク(投資不適格級)に引き下げたこともあり、ランドのボラティリティは急上昇。4月注目の通貨といえよう。

また、4月は22日に第一回目のフランス大統領選挙が控えていることから、ユーロを中心に動意付く可能性もある。足元のユーロ・円は既に年初来安値を割り込んでいる。市場では、中道派のマクロン氏が勝利するとの見込みだが、「極右政党のルペン氏が追い上げる」といった世論調査が伝わるとユーロ売りの流れは強まろう。株式市場は動意薄かもしれないが、上記の通り、為替市場では、南アフリカランドやユーロの売買が増加しそうな気配だ。

(写真:東京金融取引所提供)



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