10周年を迎えた一帯一路(2)【中国問題グローバル研究所】
一帯一路が迎えた変化と課題
一帯一路が多くの途上国にとって魅力的に映り、より伝統的な借款や援助のルートと大きく異なっていた点は、中国側が現地の政治への「不干渉」を強調したことだ。プロジェクトへの資金提供の見返りとして、経済的・民主的プロセスや制度の改革が求められることはなかった。こうした紐付きでないアプローチは、融資の規模の大きさがゆえに中国の影響力と融資が各国の内政問題に発展し、何度も失敗の道をたどることとなった。ザンビア、モルディブ、スリランカ、ネパール、フィリピン、いずれの国においても、中国の投資規模に関連する問題をめぐって国内政治に対立が生まれた。中国は不干渉の方針を取ったに過ぎないと主張するだろうが、一帯一路の影響の大きさからすれば、それが参加国の国内政治の中核に関わっていることは間違いない。
借金の返済実績の乏しい国々にも大規模な融資を行ったことで、中国は多くの欧米諸国が以前から認識していたものと同じ問題に直面することとなった。一帯一路が始まった当初、返済リスクに対して中国は敢えて目をつぶっているように見えた。多くの取引が秘密裏に行われ、中国による融資の全容は開示されなかった。必然とも言えるように、スリランカのような国々が債務返済に苦しみ、世界銀行やIMFに救いの手を求めたときにも、中国からの債務の規模が他の債権者に明かされることはなかった。また、中国が提示した債務条件は中国金融機関への支払いを優先させるものではないか、という懸念もあった。
過去何度も債務再編措置を実施してきたパリクラブ(主要債権国会合)でさえも、中国の債務を交渉プロセスに組み込むのには苦労している。すべての債権者にとって公平かつ公正な解決策を見つける作業への協力に、中国が消極的であったからだ。
一帯一路を批判する者たちはしばしば、その債務規模の大きさから返済が果たされないことはほぼ確実であり、支払いの代償として北京が当該国の重要な資産を掌握できるようになるため、被援助国を債務の罠にはめることになる、と主張してきた。同プログラムに対する評価としては厳しすぎるものであるが、伝統的なルートから外れた追加債務の存在が、やがてはプロジェクトの未完遂、中国への多額の債務、そして、はるかに大きく組織化された相手国に抵抗する術をほとんど持たないという無力さを突きつけ、弱い立場に各国を立たせることになるのは火を見るよりも明らかだ。
一帯一路プログラムから離脱した国はごくわずかだが、直近の離脱国であるイタリアとフィリピンへの注目度は高く、両国が経験した事例は、当初の期待に対して冷静な現実を突きつけるものだった。フィリピンでは注目度の高いプロジェクトの多くが軌道に乗ることなく終わり、中国側からの資金援助も実現しなかった。イタリアでは目立ったプロジェクトこそなかったものの、対中貿易赤字は中国に有利な形で膨らみ、中国が好んで使う「ウィンウィンの協力」(「合作共赢」)は欠片も見られなかった。
先日のサミットでは、フィリピンのマルコス大統領は出席したが、イタリアは不参加であった。そのフィリピンでは中国の投資が反故になったばかりか、中国によるフィリピンの領海侵犯が続き、海軍や地元の漁師を脅かし続けている。世界での経済的なウィン・ウィンの関係をもってしても、悪化の一途をたどる南シナ海の地政学的状況を覆い隠すことはできない。
それでも、習近平が一帯一路に見る未来は明るい。彼の親友であり、先の一帯一路フォーラムにも参加したウラジーミル・プーチンは、農業やパイプラインへの中国からの新たな投資の確保に失敗したが、同プロジェクトにこれ以上ない高評価を与えた。初期に見られた乱暴な融資や楽観主義は過去のものとなり、中国の融資は劇的に鈍化した。2018年以降、中国は2,400億米ドルを超える一帯一路関連債務の再編を余儀なくされたという報告もある。こうした厳しい経済状況下において、中国は新たな困難に対応し、適応してきた。
経済・貿易インフラが一帯一路の肝であることに変わりはないが、先のフォーラムで習近平は一帯一路を米国主導の西側諸国に対する地政学的対立軸として捉え直そうとしていた。ロシアと中国の際限なき友好関係は変わらずこの中心にあり、両首脳はほぼあらゆる国際的な話題において米国を批判し、ロシアとウクライナの戦争、ハマスとイスラエルの戦争、そのほか世界が直面しているあらゆる危機の責任が米国にあるとして憚らなかった。
両首脳にとって、自分たちの対峙する相手が西側諸国であることは明白だが、国家間の関係における「力こそ正義」という冷徹なアプローチの先に、実際に何を見据えているかは明確には見えてこない。習近平は、中国の発展と中国の文明が他国の模範となるのだという姿勢を隠そうともしてこなかったし、一帯一路は習近平が「グローバル安全保障イニシアティブ(Global Security Initiative、GSI)」、「グローバル発展イニシアティブ(Global Development Initiative、GDI)」「グローバル文明イニシアティブ(Global Civilization Initiative、GCI)」と呼ぶ大きな構想のパターンにも当てはまる。
だが、一帯一路の恩恵を受けている国々も含めた各国首脳は、習近平やプーチンの世界観に心から賛同しているのだろうか? それを見極めるのは難しいが、各国首脳の一帯一路フォーラムへの参加人数が減少しているという事実はおそらく、途上国側も中国のインフラに興味はあれど、中国の思想や統治にはさほど関心がないことを良く示す兆しだろう。
習近平は中国社会と中国共産党の中枢にイデオロギーを呼び戻したが、同時に、環境の要求に応じて適応できることも示した。一帯一路は融資の規模を縮小し、単に経済的なものという範疇を超えて、欧米に対抗する地政学的な対立軸を築くためのより広範な政治的イニシアティブの一部となった。一帯一路は過去のものとなるわけではなく、一部の人々の期待通りの成功こそ収めはしなかったが、新たなものへと姿を変えた。今後10年間は、習近平の描いた未来像が、彼の抱える資金の魅力ほどに多くの国々を惹きつけられるかどうかが試されるだろう。
写真: 中国「一帯一路」 北京で国際会議
(※1)https://grici.or.jp/
<CS>
何があった!?「エアコン」が想定外の壊れ具合!投稿者に話を聞いた
【天皇杯】G大阪がJ3福島下して3回戦へ 前半の3ゴールで勝負決める
SixTONES京本大我の電話帳は驚異の登録者数「親とかマネジャーとか飲食店込みで…」に騒然
【6月13日生まれの著名人】山田邦子、森口博子、乾貴美子、市川実日子、加賀美セイラら
【日本ハム】清宮幸太郎が1軍昇格後初安打「もっと貪欲にいい打席を増やしたい」
【天皇杯】町田黒田剛監督 判定、相手に苦言「マナーが悪い」「憤り」4人負傷退場「骨折います」
桂文枝、盟友ざこばさんをしのぶ「大好きな米朝師匠、枝雀師匠の元に行かれるんですね」
珍しく改善!?プライバシー保護でXでの他人の「いいね」が非公表に……これはいいね!なのかな
【天皇杯】J1札幌が4年連続の3回戦進出 高卒ルーキー出間思努&原康介がゴール
【オリックス】日本Sのリベンジや!7連勝で交流戦2位 5番の「仕事」紅林弘太郎59打席ぶり適時打
何があった!?「エアコン」が想定外の壊れ具合!投稿者に話を聞いた
三上悠亜、整形したことを事後報告でネット騒然「素っぴんが美しすぎる」「大半を既にいじっておいて今更」
玉置浩二の妻、青田典子(53)の現在がとんでもない事になっていると話題に
柏原崇(45)現在を調べてみた結果、相変わらずかっこよすぎた!
安住紳一郎アナが絶縁宣言「口を利かない」言われたタレントは反省?「やり直したい…局長」
真田広之の元妻女優、次男の写真に反響「お父さんそっくり」「一瞬驚きました」
「松本人志飲み会」セクシー女優「ギャル」「すっぴん」ダブル公開で「どっち好き?」投げかける
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
佐々木希、初主演ドラマでウェディングドレス姿を披露で絶賛の嵐「プリンセスすぎる」
吉田羊「旦那さまとパチリ。」薬指に指輪を着けた左手が2つ…並んだ写真投稿
何があった!?「エアコン」が想定外の壊れ具合!投稿者に話を聞いた
柏原崇(45)現在を調べてみた結果、相変わらずかっこよすぎた!
玉置浩二の妻、青田典子(53)の現在がとんでもない事になっていると話題に
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
ガーシーが綾野剛のLINE公開でネット騒然「ショック」「すごいエンタメ」
元めちゃイケメンバーの三中元克(32)現在は何をしているのか調べてみた!
岡本夏生(56)、1600日ぶりにブログを更新した現在が衝撃
小倉優子、不自然な“二重ライン”にネット騒然「やっぱり整形?」
TikTokを賑わす「フエラムネごめんなサイダー味」がセブンイレブンで再販!じゅるるマスカットも買うなら今!
ヒカル、浮気相手とのLINE流出にドン引きの声「キモすぎる」「吐きそう」
H2SITE、英国の「アンモジェン・プロジェクト」に向けて燃料電池用純度の水素を製造する最も効率的なアンモニア・クラッカーを建設
【6月13日生まれの著名人】山田邦子、森口博子、乾貴美子、市川実日子、加賀美セイラら
天皇杯・筑波大J1首位の町田ゼルビアにジャイキリ!黒田監督「マナーに苦言」もJリーグファンに一蹴される
桂文枝、盟友ざこばさんをしのぶ「大好きな米朝師匠、枝雀師匠の元に行かれるんですね」
何があった!?「エアコン」が想定外の壊れ具合!投稿者に話を聞いた
島崎遥香、LINEの連絡先消したい超大物の実名明かす 電話帳の合理的「断捨離」法も公開
【天皇杯】G大阪がJ3福島下して3回戦へ 前半の3ゴールで勝負決める
クエクテル、新たに5つのWi-FiおよびBluetoothモジュールを追加し、短距離通信に革命をもたらす
【天皇杯】J1札幌が4年連続の3回戦進出 高卒ルーキー出間思努&原康介がゴール
【天皇杯】町田黒田剛監督 判定、相手に苦言「マナーが悪い」「憤り」4人負傷退場「骨折います」