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米国雇用統計:8月の振り返りと9月のポイント「失業率が低下するか注目」 住信SBIネット銀行(馬渕磨理子)


こんにちは。フィスコ企業リサーチレポーター馬渕磨理子の「住信SBIネット銀行の気になるレポート」です。10月2日の米雇用統計に向けてレポートをご紹介します。その前に前回8月雇用統計を振り返ってみましょう。

8月の雇用統計は、非農業部門就業者数が137.1万人増、失業率8.4%となりました。平均時給は前年比4.7%増となりました。失業率は4カ月連続で低下しており、経済活動が継続的に再開していることが反映されていると見られます。

失業率が市場予想(9.8%)を大幅に下回ったことから、『ドル・円は106円18銭から106円51銭まで上昇して106円24銭で取引終了』しました。また、ダウ工業株30種平均は追加経済対策の合意への思惑が後退し、前日比159.42ドル安の28133.31ドルで取引を終了しています。

さて、10月2日発表予定の9月の雇用統計は非農業部門雇用者数85万人増、失業率8.2%、平均時給は前月比+4.8%が予想されていますが、いったいどのような内容になるのでしょうか。

『9月の非農業部門雇用者数が、市場予想を上回った場合、雇用回復への期待は持続し、リスク選好的なドル買いがやや強まる可能性あります』と伝えています。また、この場合においては『失業率の低下はドル買い材料』になると予想しています。

一方、『非農業部門雇用者数の増加幅が市場予想を下回った場合』については、『雇用市場の早期回復への期待は低下し、ドル売りが優勢となる可能性があります』と伝えています。また、この場合、『失業率が上昇した場合、米国株式は下落し、リスク回避的なドル売りが強まる可能性あります』と予想しています。

アメリカの大統領選挙まであと1カ月とせまるなか、米議会で膠着している追加の経済対策の行方は注目点の1つです。民主党・共和党の歩み寄りに期待が広がっていますが、互いに譲歩しても、民主党の主張は約2.4兆ドル規模に対し、共和党は1.5兆ドルと、依然と隔たりは大きいです。今後、進展がなければ、再びこの問題は株価の重しとなり、円高圧力がかかりやすくなるでしょう。

これまでの米国経済は予想より速いペースの景気回復を示してきましたが、欧州での感染再拡大など、今後もモメンタムが維持されるかが焦点となるでしょう。追加の経済対策がなかなか決まらないようだと、景気回復にブレーキがかかる可能性もがあり、ドル・円も再び円高になる局面には注意が必要となりそうです。

参考にしてみてくださいね。

上記の詳細コメントは、住信SBIネット銀行サイト内の「米国雇用統計」にまとめられていますので、ご興味があればご覧ください。

フィスコ企業リサーチレポーター 馬渕磨理子




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