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今からでも間に合う!将来に向けた資産運用入門~2020年のグローバル経済は~


2020年相場に入り、中東情勢の緊迫化や新型コロナウイルスに関連した新型肺炎の広がりなどといった海外発のリスク要因によって、世界各国の株式市場は年初から総じて売りが先行する場面が目立ちました。

2020年は、日本国内では夏場に東京オリンピックといった注目イベントが控えている一方で、海外では秋口に米国で大統領選挙があるほか、これまで市場が再三振り回されてきた米中貿易摩擦も依然として完全な解決には至っておらず、今年は一段と海外情勢に神経質になる展開が想定されています。

そんななか、1月28日に開催されたフィデリティ証券主催、フィデリティ投信共済の新春特別セミナーに参加してきましたので、今回はその内容を一部ご紹介したいと思います。

■現状の世界景気
まず、現状の世界景気については、国際通貨基金(IMF)による世界各地域・国の国内総生産(GDP)成長率予想に触れたうえで、日本や米国、ユーロ圏といった先進国は、景気が底堅く推移しているとのことでした。

一方の新興国についても、ファンダメンタルの面がしっかりとしており、現状は米国との金利差も限定的で米国の利上げによる景気減速懸念は高まっていないといいます。渦中の中国に関しても、政府が構造問題解決から景気浮揚策へと舵を切っており、急速に雇用や内需が改善しているようです。

また、昨年の株式市場で最も大きなリスク要因となった「米中貿易摩擦」の影響に関しても、2019年で既に悪影響は出し切っており、インドやブラジルといった新興国は構造改革の影響は残るものの、世界的には総じて米中貿易摩擦の影響を乗り越えている点を指摘しておりました。

■2020年の米国市場について
世界中が注目している2020年の米国市場に関しては、悪材料出尽くしでファンダメンタルが良化するといった見方を示しておりました。足元で賃金上昇の本格化や家計のバランスシート改善が消費を後押しており、リーマンショック時のような無理な消費活動が蔓延しているわけではない点についても評価。加えて、米国経済の主役はこれまでの商業用不動産から、空室在庫が低い状況が続く住宅へとシフトして来ているとのことでした。

さて、過去最高値圏での推移を継続している米主要3指数(NYダウ、NASDAQ、S&P500指数)については、皆さんも気になるところではないでしょうか。
フィデリティ投信のストラテジストの見解では、ソフトウェアや新技術(研究開発)への積極的な設備投資によって引き上がる米国人1人あたりのGDP向上に伴う高い生産性について評価されておりました。また、多くの市場関係者が2020年から21年にかけて増益基調に戻ると見込む米国企業業績の動向を踏まえたうえで、S&P500種の企業の予想1株あたり純利益(EPS)の成長を背景に、基本的には2020年も株価上昇の継続を見込んでいるとのことでした。

他方、昨年話題となった逆イールド現象については、短期金利の上昇は景気が良いことの裏づけであるといい、米国債券が株式に比べて割高になったことに伴って、米国株式への資金流入の余地も残っているといいます(ただ、株価が上昇しすぎる局面では反動安に注意とも指摘)。


今回のセミナーを受けて、現状の世界景気は既に米中摩擦の悪影響を出し切っており、米国株に関しても業績の戻りを加味するとまだ上昇の余地がある点などは、意外に感じる方も多かったのではないでしょうか。年初から世界的にもボラタイルな動きをみせる株式市場ですが、依然として米国株に関しては多少の下落場面はみられるものの、過去最高値圏を維持しております。今後の上昇トレンドの継続については、多くの市場関係者が米企業業績はまだ戻り局面にあるとみている点も、物色の裏づけとしても非常に安心できるものでした。

足元で1月末から新型肺炎に絡んだリスク回避の姿勢が世界の株式市場で優勢になっており、市場が落ち着きを取り戻すには、まだ日数は必要と思われます。しかし、上記のようなグローバル経済の底堅さや米企業業績の戻りといった裏づけの前提が崩れない限りは、今後の収束を見据えた押し目買いなどの物色動向には注目していきたいところであります。


■資産運用(投資)を始めるならネット証券がお手軽

投資信託などを通じて投資をする際には、まずは証券会社等に口座を開設しなければなりません。購入時に1~3%かかる手数料などが気になる方には、ネット証券をおススメします。ネット証券はPCやスマホから誰もが気軽に口座を開設することができ、手数料がダンゼン安いのです。

ネット証券の選び方ですが、初めての方であれば、利用者に人気のあるところでまずは始めてみるのがいいと思います。たとえば、オリコンによる投資信託満足度ランキングを見てみると、2020年の第1位はフィデリティ証券となっているようです。また、同率で第2位になったところとしてはSBI証券やマネックス証券が続きました。ぜひ、参考にしてみてください。

「今からでも間に合う!将来に向けた資産運用入門」は、フィスコ所属アナリストによる独自の見解でコメントしています。




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