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NYの視点:ECB、緩和パッケージ発表、成長見通し引き下げへ


欧州中央銀行(ECB)は12日にドイツ、フランクフルトで開催予定の定例理事会で利下げを含む緩和パッケージを発表する見込みとなっている。中銀預金金利を-0.10ポイント引き下げマイナス0.5%に設定し、各月300億ユーロペースでの資産購入する量的緩和(QE)を再開するほか、フォワードガイダンスなどを含むバズーカを発表すると見られている。

利下げ幅は10ベーシスポイントがコンセンサスとなっているが、20ベーシスポイントと、一段と積極的な利下げ予想もある。また、QE再開に関しては各月300億ユーロ規模の資産購入予想が平均だが、QE再開の壁が高いことを考えると、各月200億ドル規模に留まるとの考えもある。

同時に、QEや利下げが市中銀行に与える影響を軽減すべく銀行の過剰準備に対して支払う負担額を軽減することも検討されているという。ただ、こういった措置はフォワードガイダンスの効果を相殺してしまう可能性が懸念事項となっている。

■ECBの緩和パッケージ、市場のコンセンサス

・利下げ:中銀預金金利を-0.10ポイント引き下げ、マイナス0.5%に設定

・QE再開:平均予想各月300億ユーロペースでの資産購入

・フォワードガイダンス

・預金金利の階層設定導入

9月理事会ではドラギ総裁会見とともに、最新見通しも発表される。見通しで、ECBは2019年、2020年の成長見通しを1%前後に引き下げる見込みだと報じられた。インフレは今後数年緩やかな上昇が示唆されると見られている。

ドイツ連邦銀行はドイツの経済が景気後退入りする可能性を警告する中、量的緩和(QE)の再開に関しては政策委員の見解が分かれている。クノット・オランダ中銀総裁は経済の伸びはQE再開を正当化しないと主張。QE再開に関しては、懐疑的見方も存続する。

万が一、ECBの緩和策が0.1%の利下げと、預金金利の階層設定導入だけにとどまった場合は、市場に失望感を与え、ユーロのショートカバーにつながる。




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