トランプ米大統領は輸入車への追加関税導入の判断を最大6カ月先送りするとみられており、今週末にも正式発表する見通し。また、ムニューシン財務長官は、カナダやメキシコとの鉄鋼・アルミ輸入関税問題で解決に近づいているとの見方を示した。米中貿易協議の継続も期待されており、目先的にリスク回避的な取引は縮小する可能性がありそうだ。

ただ、一部の市場参加者は「中国企業の通信機器販売について米国政府がライセンス義務を付けたことに対する中国側の反応を見極める必要がある」と指摘し、米中協議の行方については「予断を許さない状況が続く」と予想している。

米中貿易摩擦については、「中国の対米輸出額は米国の対中輸出額を遥かに上回っており、関税引き上げによって中国経済は大きな打撃を受ける」との見方が一般的だ。それでも、通商制度などで中国側が大幅に譲歩する意思はないとみられており、ある市場関係者は「米国の思惑通りに事態が進展しない場合、株式市場は混乱するだろう」と予想している。また、別の市場関係者は「株式市場の混乱に直面してトランプ大統領が米連邦準備理事会(FRB)に対して利下げを強く要求すれば、米国は貿易戦争で中国に敗北したと解釈される」、「そうなった場合、2020年のトランプ大統領再選が危ぶまれる状況となる」と指摘している。

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情報提供元:FISCO
記事名:「NYの視点:米中協議の行方を慎重に見極める必要も