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ゼロからわかる先物・オプション取引入門(1)現物オンリーの投資家も他人事ではない!(三井智映子)


皆様、こんにちは。フィスコマーケットレポーターの三井智映子です。これから、「ゼロからわかる先物・オプション取引入門」と題して、先物・オプション投資の初心者の方にも分かり易く、先物・オプション取引についてご説明できればと思います。第1回目の今回は、まず「先物取引って何?」という疑問にお答えしていきたいと思います。


◯先物取引って?

先物取引というのは、「決められた価格で、未来の決められた日時に、商品などを売買すること」を約束する、という取引です。売買の権利を売り買いする、と考えるとわかりやすいかもしれません。対象は価格変動のある商品全般となります。WTI原油先物が有名ですが、ほかにもガソリン、ゴムのほか、純金、プラチナ、銀、パラジウムなどの貴金属、とうもろこし、大豆などの農産物などが商品先物として取引されています。また、為替や指数などの先物も取引されています。

実は世界の先物取引の原点は日本にあります。江戸時代の大坂(今の大阪)の堂島あたりで「淀屋米市」として自然発生的に行われていた米の先物取引が今の先物取引の原型とされています。淀屋米市では、米俵をやり取りするのが大変だったので商人たちが工夫をして米手形という形で取引をしていました。また、収穫量によって米の値段が乱高下するのを防ぐため、収穫前に米の「受け渡しを約束」することで、生産者のリスクを低減させていたようです。このような淀屋米市の先物取引の現状を受けて、徳川吉宗の命で大岡越前が帳合米取引(ちょうあいまいとりひき)の先物市場として堂島米会所(どうじまこめかいしょ)を組織・整備したといわれています。昔も今も先物取引は約束した価格で商品を売買できるので、生産者のリスクを低減させる効果や、農作物の値段が乱高下した場合の混乱を防ぐ効果があります。


◯先物は現物にも大きく影響する!

金融市場、とりわけ株式市場で「先物主導」という言葉を見たり聞いたりしたことのある方は多いと思います。この場合の先物は主に日経平均やTOPIXの先物を指しますが、実際のマーケットでは日経平均先物が価格を主導し、日経平均株価(現物)が後から追随して動くことが多くみられます。
その主な理由は、日経平均の構成銘柄を均一に買うより、先物で買ったほうがコストが安いからです。この先の相場が上がると判断した場合、コストの安い先物を先に買っておき、その後で先物を売って現物を買えばいいわけです。

また、先物価格は決済期日を迎えたとき現物価格と同じになるという原則があります。この原則のもと、先物と現物の差額による利益をとるという投資法「裁定取引(アービトラージ)」が生まれます。たとえば、日経平均先物(日経225先物)と、日経平均株価(日経225インデックス=現物)の場合、先物価格は満期が到来すると現物価格と同じになるので、割高な先物を売り割安な現物を買うことでその利ざやを得るという裁定取引が成立します。逆に現物が上昇した場合は、割高な現物を売って割安な先物を買うという取引をすることによって価格差の分だけ利益を出すことができるわけです。先物取引や裁定取引の参加者は、資金力のある大口投資家(国内外の機関投資家など)が中心です。

この前提で、日本株全体に影響を及ぶような好材料が出ると、日経平均の先物がまず(理論価格以上に)上昇することになります。そうすると今度は割高な先物を売って割安な現物を買う取引が増えることで、現物株で構成される日経平均株価が追随して上昇するわけです。逆もしかりです。
このように先物は現物に大きく影響を与えています。


◯先物が動く材料、限月・SQとは?

SQとはSpecial Quotationの略で、特別清算指数という意味です。日経225先物などの株価指数先物取引や株価指数のオプション取引などには、「決済期日(限月)」が決められています。現物の株式はずっと保有することができますが、先物取引は将来の受け渡しを約束することですので、決済期日の前までに、買っている人は売らねばならない、売っている人は買戻さねばならない…つまり、反対売買を行わなければならないわけです。もし反対売買を行わない場合でもSQとなる値で強制決済されることになります。この特別清算された値がSQ値です。そのためSQの時期を通過するとこういった決済に伴う需要がなくなるため、先物の売買が少なくなる(需給が軽くなる)こともあります。

SQは第2木曜日の翌日、金曜日です。オプションでは毎月の第2金曜日、先物では3月、6月、9月、12月の第2金曜日です。3の倍数と覚えておきましょう。またオプションと先物が重なるSQ、つまり3の倍数月のSQをメジャーSQといいます。

メジャーSQの際に、利益を確定せずにポジションを持ち続けたい場合、保有している直近の限月の先物から、先の限月の先物に乗り換える「ロールオーバー(乗り換え)」を行います。このロールオーバー取引も先物価格、ひいては現物価格に影響を与えます。


■先物・オプションへの投資はオンライン取引がお得

さて、「ゼロからわかる先物・オプション取引入門」の第1回目として「先物取引って何?」ということをざっとみてきました。少しは先物・オプションの取引に興味を持っていただけたでしょうか。

なお、先物・オプション取引を行うには、証券会社に口座を開設する必要があります。お得に取引をしたい方にはオンライン取引のできる証券会社をおススメします。オンライン取引は、PCやスマホから誰でもカンタンに取引することができ、手数料が安いのが特徴です。

その中でも、価格.comによる証券会社別の日経225先物手数料比較ランキング(2017年11月時点)を見てみると、第1位は日産証券、第2位はライブスター証券、第3位はカブドットコム証券となっています。オンライン証券会社選びの参考にしてみてください。


「ゼロからわかる先物・オプション取引入門」は、三井智映子の見解でコメントしています。

フィスコマーケットレポーター 三井智映子





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