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米長期金利の行方


 30日の米国債券市場では、債券利回りが全般的に低下した。米連邦準備制度理事会(FRB)のクラリダ副議長は「インフレ低迷が根付く兆候や経済へのリスクが顕在化すれば、FRBは政策を調整する用意がある」との見解を示したことが材料視されたようだ。この日発表された1-3月期米国内総生産(GDP)改定値が下方修正されたことや、1-3月期のコアPCEの伸び率が鈍化したことも債券利回りの低下を促す一因となったようだ。

 市場関係者の間では「利下げがあるとすれば9月になる」との見方が多いようだが、通商問題などを巡る米中の対立が解消された場合、世界経済の成長鈍化の思惑はやや後退する可能性があることから、一部の市場関係者は「利下げ時期が12月まで先送りされてもおかしくない」と指摘している。米長期金利については一部で「いずれ2%を下回る」との見方がある一方、「インフレ関連指標が一段と低下しない場合、長期金利が2%を下回る可能性は低い」との声も聞かれており、市場参加者の見方は二分されているようだ。



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