【新刊情報】80年代の東京を舞台に描く、橋本治の幻の青春ミステリー、遂に復刊!『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』好評発売中。
- 2022年12月20日 12:00:00
- マネー
- Dream News
昨年9月に刊行した橋本治の長編小説『人工島戦記 あるいは、ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかのこども百科』の反響を受け、関連する世界観を持つ、長く入手困難となっていた幻の傑作を復刊。
1980年代の東京を舞台に、東大出のイラストレーター・田原高太郎が、鬼頭家で起こった殺人事件の謎を解く、青春ミステリーの傑作です。
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000272647&id=bodyimage1】
【本書の内容】
僕、分ったんです。人を探るということは、実は、それと同じ分だけ、自分自身を探るということが必要なんだということに。 これが僕の探偵法、だったのです──
僕は小説家ではない。猫でもなければ杓子でもない。僕はただのイラストレーターだ。その、 猫でも杓子でもないイラストレーターの僕がなんでまた〈僕は小説家ではない〉なんてことを言い出さなければならないのかというと、それは、これから僕が小説を書こうとするからだ。
僕は小説家ではない。だから、僕の書く小説がうまく行くかどうかはよく分らない──要する に、僕はこのことを言いたかっただけなのだ。
僕は小説家ではない。それなのに僕がどうして小説を書こうとするのかというと、それには勿論、訳がある。訳というのも色々あるが、その内で一番大きいのはやはり、僕がイラストレーターだということだろう。
別に大したことではない。要するに、僕にはコネがあったというだけなのだ。
僕は別に有名な人間でもないし、大したイラストレーターでもない。そんな僕が小説を書けるとしたら、それは勿論、僕に出版社の人間との付き合いがあったということだけなのだ。
僕は仕事をしていて、その仕事の打ち合わせをしていて、「こないだねェ、ちょっとヘンなことがあったんですよ」なんてことを言った、ただそれだけなのだ。──本文より
【解説より】
十年の時を隔てた二つの「政治小説」──『人工島戦記』と『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』 仲俣暁生
『人工島戦記』の刊行は晴天の霹靂だった。もちろんその小説の存在自体は知っていたし、地方都市を舞台とした若者たちの話であることも、どうやらとんでもなく長大な作品だということも知っていた。でも橋本治がこの作品に生涯にわたり手を入れ続けたこと、そして「あるいは、ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかのこども百科」という副題を添えていたことは、私にとって「感動的」というしかない衝撃的な出来事だった。私はこの文章を、その「感動」をなんとか言葉にできないかと思って書いている。
早い時期からの橋本治の読者であれば、この副題から本作、つまり『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』(1983年)をただちに思い出したことだろう。不思議な語感をもつこのタイトルは、(エピグラフにも引かれている)カート・ヴォネガット・ジュニアの小説『タイタンの妖女』に登場する 「いろいろなふしぎと、なにをすればよいかの子ども百科」という本に由来する。
1980年代初頭の東京の街を舞台とする本作(以下『ふしぎと』と略す)と、1990年代半ばの(架空の)地方都市を舞台とする『人工島戦記』。この二つの小説にはいくつか共通するモチーフがみてとれる。そしてその共通項は、たんにこの二作だけでなく、橋本治の一連の小説作品を読み解く際に、大いに意味をもつモチーフだ。
それは(1)「青春小説」であること、(2)「家族小説」であること、(3)「政治小説」であることの三点である。この共通点ゆえに、いまから約三十年前の時代を舞台とする『人工島戦記』は(そして約四十年前を舞台とする『ふしぎと』も)、きわめて「現在的な意味」をもつ作品なのだ。(……)では、これから私たちは「なにをしたらよい」のか。その答えは、十年の時を隔てたこの二つの「政治小説」のなかにすでに書き込まれている。
【書誌情報】
書名:『ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかの殺人事件』
https://www.homesha.co.jp/products/items/isbn-978-4-8342-5358-0/
著者:橋本 治
発売日:2022年12月15日(木)
定価:2,970円(10%税込)
体裁:四六判上製本 576ページ
装丁:川名 潤
発行:ホーム社/発売:集英社
ISBN:978-4-8342-5358-0
電子書籍:2023年1月26日配信予定
【関連書籍】
『人工島戦記 あるいは、ふしぎとぼくらはなにをしたらよいかのこども百科』
https://www.homesha.co.jp/products/items/isbn-978-4-8342-5350-4/
好評発売中
発行:ホーム社/発売:集英社
定価:10,780円(10%税込)
体裁:A5判上製本函入仕様 1,376ページ 別冊付録「人工島戦記地図」
ISBN:978-4-8342-5350-4
電子書籍:配信中
【画像 https://www.dreamnews.jp/?action_Image=1&p=0000272647&id=bodyimage3】
【著者プロフィール】
橋本 治(はしもと・おさむ)
1948年東京都生まれ。東京大学文学部国文学科卒業。大学在学中よりイラストレーターとして活躍。77年「桃尻娘」が小説現代新人賞佳作入選。以後、小説、評論、戯曲、古典の現代語訳等幅広く活動する。96年『宗教なんかこわくない!』で新潮学芸賞、2002年 『「三島由紀夫」とはなにものだったのか』で小林秀雄賞、05年『蝶のゆくえ』で柴田錬三郎賞、08年『双調 平家物語』で毎日出版文化賞、18年『草薙の剣』で野間文芸賞受賞。2019年1月29日逝去。享年70。
配信元企業:株式会社ホーム社
プレスリリース詳細へ
ドリームニューストップへ
大谷翔平3試合ぶり13号 本拠地ドジャースタジアムでのレッズ戦 シーズン44本ペース
ドジャース・ロバーツ監督、“大谷翔平の日”制定に言及「とても素晴らしい日。ふさわしい」
驚弾あり、撃チンあり…大谷翔平、過去の「5・17ショウヘイ・オオタニデー」/成績一覧
元エンゼルスのフレッチャー、水原一平被告と同じ胴元から賭け ESPN報道
藤井名人の16手目で「横歩取り」 迎え撃つ豊島九段 名人戦第4局
肺気胸で療養の長渕剛「いよいよ復活!」シャウト!2m超えの巨体ボディーガードもお披露目
【物価上昇で値上げラッシュでも負けない】すぐに見直し・代用できる節約7選(料理雑貨・保存法編)
藤井聡太名人と豊島将之九段、「3種の柑橘」を注文 名人戦おやつ
【第8週の虎に翼】寅子は親権を争う女性の依頼を受けるが嘘を見抜けず自分の甘さを痛感する
4歳で死んだ弟の名を残したい 87歳兄、神戸空襲の碑に刻銘へ
何があった!?「エアコン」が想定外の壊れ具合!投稿者に話を聞いた
大谷翔平が不運な判定で2度見逃し三振 「えん罪退場」で話題の球審は引き揚げる大谷にブチギレ
ヒカル、浮気相手とのLINE流出にドン引きの声「キモすぎる」「吐きそう」
玉置浩二の妻、青田典子(53)の現在がとんでもない事になっていると話題に
吉野家が「マスク外し強要疑惑」でプチ炎上、店員さんに聞いてみると……
岡本夏生(56)、1600日ぶりにブログを更新した現在が衝撃
時代劇の常識を覆す!仇討ち・無礼討ちの厳格なルール
元めちゃイケメンバーの三中元克(32)現在は何をしているのか調べてみた!
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
藤田ニコル「脱ぐ予定なかったのですが気づいたらノリノリで…」ヒョウ柄水着姿に大反響
何があった!?「エアコン」が想定外の壊れ具合!投稿者に話を聞いた
岡本夏生(56)、1600日ぶりにブログを更新した現在が衝撃
玉置浩二の妻、青田典子(53)の現在がとんでもない事になっていると話題に
ユーチューバーもこう氏、元彼女・成海瑠奈について赤裸々告白
ヒカル、浮気相手とのLINE流出にドン引きの声「キモすぎる」「吐きそう」
ガーシー、またも綾野剛の暴露写真でネット歓喜「この写真見て笑っちゃう」
大谷翔平が不運な判定で2度見逃し三振 「えん罪退場」で話題の球審は引き揚げる大谷にブチギレ
完全にダマされた! 『ラヴィット!』あのちゃん“事故レベル”大暴走は『水ダウ』遠隔操作のしわざだった ネットも納得
元めちゃイケメンバーの三中元克(32)現在は何をしているのか調べてみた!
73歳神田正輝「旅サラダ」生放送で“12歳下俳優”から呼び捨てされ激論
大谷翔平3試合ぶり13号 本拠地ドジャースタジアムでのレッズ戦 シーズン44本ペース
ドジャース・ロバーツ監督、“大谷翔平の日”制定に言及「とても素晴らしい日。ふさわしい」
驚弾あり、撃チンあり…大谷翔平、過去の「5・17ショウヘイ・オオタニデー」/成績一覧
元エンゼルスのフレッチャー、水原一平被告と同じ胴元から賭け ESPN報道
藤井名人の16手目で「横歩取り」 迎え撃つ豊島九段 名人戦第4局
肺気胸で療養の長渕剛「いよいよ復活!」シャウト!2m超えの巨体ボディーガードもお披露目
【物価上昇で値上げラッシュでも負けない】すぐに見直し・代用できる節約7選(料理雑貨・保存法編)
藤井聡太名人と豊島将之九段、「3種の柑橘」を注文 名人戦おやつ
【第8週の虎に翼】寅子は親権を争う女性の依頼を受けるが嘘を見抜けず自分の甘さを痛感する
4歳で死んだ弟の名を残したい 87歳兄、神戸空襲の碑に刻銘へ