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マシモの非侵襲的・連続的ヘモグロビン(SpHb®)と脈波変動指標(PVi®)を採用したモニタリングで死亡率が低下することを証明する研究


スイス・ヌーシャテル--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- マシモ(NASDAQ: MASI)は本日、Journal of Clinical Monitoring and Computing誌に掲載された研究で、研究者らがマシモの2種類の測定値、すなわち非侵襲的・連続的ヘモグロビン(SpHb®)と脈波変動指標(PVi®)を採用した輸液・輸血プロトコルの全病院規模での導入・実施による効果を検討したと発表しました1。研究者らはプロトコル導入の効果を評価するため、術後30日および90日の輸液・輸血および死亡のデータを収集し、2013年と2014年のそれぞれにおける11カ月の期間における結果と比較しました。





本研究で、フランスのリモージュ大学病院センター(CHUリモージュ)を構成するDupuytren病院のジェローム・クロス医師およびナタリー・ネイサン教授ならびに同僚らは、SpHbとPViのモニタリングに基づく目標指向型治療(GDT)アルゴリズムの使用が、通常の臨床診療において必要な輸血量を減らし、死亡率を低下させるかどうか確認しようとしました。研究者らは1万8716人の患者を3つのグループ、すなわちG1(目標指向型治療アルゴリズム導入前の2013年に手術を受けた患者9285人)、G2(2014年に本アルゴリズムを使用せずに手術を受けた患者5856人)、G3(2014年に本アルゴリズムを使用して手術を受けた患者3575人)に分けました:。



2014年の患者に対しては、SpHbとPViの機能を搭載したMasimo Radical-7® Pulse CO-Oximeters®を手術室、回復室、集中治療室に配備しました。看護師を含む麻酔チームは全員、モニターとアルゴリズムの使用に関する訓練を受け、各症例で目標指向型治療を適用するかどうか自由に判断できるようにしました。全患者につき、輸液・輸血と死亡に関するデータを記録しました。



死亡率の結果



多変量解析を使用し、年齢、ASA分類、手術の重大度と緊急度を共変量に含めた結果、G1の患者と比較してG3の患者の死亡リスクは30日後で33%低く、90日後で29%低くなっていました。対照的にG2の患者とG1の患者では死亡リスクに差が見られませんでした。



また論文の著者らは、研究終了の翌年(2015年)、病院がSpHbとPViを利用できなくなってからの死亡率も報告しています。2015年の患者を、本研究の対象となった患者と比較した場合、30日後および90日後における死亡率は2013年(アルゴリズム導入前)と同様の水準に再び上昇し、それぞれ2.18%および3.09%となっていました。



著者らは次のように指摘しています。「PViに基づくGDTを受けなかった患者の死亡率は2014年と2013年で同等であったため、ホーソン効果で誘発される治療改善でこの結果を説明することはできません。モニターをもはや利用できなくなってからの研究後の死亡率上昇は、チームに対する輸液管理改善のための訓練でこの結果を説明することはできないことを示しています。」



輸血に関する結果



手術の重大度、年齢、ASA分類につき補正を実施後、G3の患者は48時間以内に輸血を受ける確率が低下しました(オッズ比0.79、95% CI 0.68~0.93、p = 0.004)。対照的にG2とG1の患者では輸血を受ける確率に差は見られませんでした。



著者らは次のように指摘しています。「本研究は、一般的な臨床診療において、連続的Hb測定と、PViを使用した輸液反応性に基づくアルゴリズムの使用が、輸血の実施状況の違いと、1カ月および3カ月後の補正後死亡率の低下と関連していることを示すものです。ASA分類、手術の重大度と緊急度などの交絡因子を考慮した場合、モニターを使用したアルゴリズムにより、術中および48時間後に輸血を受ける可能性が約30%低減します。非心臓手術の場合、GDT群の方が輸血を早く、高頻度ながら少ない単位で受けました。非心臓手術では、連続的Hbモニタリングは麻酔医に対し、モニタリングが行われていなければ過小評価していたであろう貧血リスクについて警告を与えました。心臓手術では逆のことが起こり、医師の対応は異なるものでした。連続的SpHbモニタリングを使用した場合、術中輸血は減りましたが、その理由はおそらく、麻酔医にとって、輸血が不十分となる状態(under-transfusion)に対する心配が少なくなっていたからです。観察された正味効果は、輸血単位の低減が手術室および48時間後において11%および6.5%というものでした。」



研究者らは次のように結論付けています。「血管充満アルゴリズムに統合されたSpHbおよびPViのモニタリングは、全病院規模での輸血早期化と30日および90日の死亡率低減に結び付いています。結論として、この総合的な効果比較研究は、連続的Hb測定とPViに基づく輸液・輸血アルゴリズムの使用が、死亡率低減と関連していることを示しています。」



マシモの創設者で最高経営責任者(CEO)のジョー・キアニは、次のように述べています。「私たちはこの傑出した研究を実施したネイサン教授とそのチームに感謝しています。連続的SpHbを使用してこれまでに実施されたアウトカム研究はすべて、輸血管理におけるその利点を示すもので2-5、PViを使用した数多くの研究は輸液管理におけるPViの役割を実証してきましたが6-7、SpHbとPViを使用した目標指向型治療が死亡率にこれほど大きな影響を与えることが研究で示されたのは今回が初めてです。当社使命の中核をなすものであるため、研究者には今後もSpHbとPViの影響を研究してもらい、これらの素晴らしい結果が本当に他の施設、例えば死亡率の異なる施設でも再現できるかどうかを確認し、再現できれば世界中の患者転帰改善に向けて、これら指標の使用を広めることに貢献してもらいます。」



SpHbは検査室での血液検査に取って代わることを意図していません。赤血球輸血に関する臨床判断は、特に患者の容体、連続的SpHbモニタリング、血液試料を使用してのラボ診断検査などの因子を考慮した医師の判断に基づく必要があります。



@MasimoInnovates | #Masimo



マシモについて



マシモ(NASDAQ: MASI)は世界的な医療技術企業として、革新的な測定法、センサー、患者モニター、自動化ソリューション、接続ソリューションを含め、業界をリードする多様なモニタリング技術の開発・製造に当たっています。当社の使命は、患者転帰を向上させてケアのコストを削減することです。1995年投入のMasimo SpHb® Measure-through Motion and Low Perfusion™(体動時・低灌流時モニタリング可能)パルスオキシメトリーは、他のパルスオキシメトリー技術より性能面で優れていることが100件を超える独立した客観的研究で示されています8。またMasimo ORi™は医師が新生児における重度の未熟児網膜症を減らし9、新生児におけるCCHDスクリーニング値を改善し10、術後の病棟におけるマシモ・ペイシェント・セーフティーネット(Masimo Patient SafetyNet™)での連続的モニタリングで使用した場合、救急対応チームの実動、ICUへの移動、コストを削減する11-13ことが示されています。Masimo ORi™は世界各国の主要な病院やその他の医療現場で推定1億人以上の患者に使用されており14、USニューズ&ワールド・レポート誌の2018-19年全米優良病院ランキング15に掲載された上位10病院中の9病院で最重要のパルスオキシメトリーとなっています。マシモはSET®の改善を続けており、2018年には体動時の状態におけるRD SET™センサーのSpO2精度が大幅に改善されたことを発表し、医師らが頼りにしているSpO2値は患者の生理状態を正確に反映しているとの信頼感を高めることとなりました。2005年、マシモはrainbow® Pulse CO-Oximetry技術を発表し、それまで侵襲的な手段でのみ可能であった血液成分モニタリングを非侵襲的、連続的なものとすることを可能にしました。測定できるのは、トータルヘモグロビン濃度(SpHb®)、酸素含量(SpOC™)、カルボキシヘモグロビン濃度(SpCO®)、メトヘモグロビン濃度(SpMet®)、脈波変動指標(PVi®)、RPVi™(rainbow® PVi)、予備酸素摂量指数(ORi™)です。2013年、マシモは患者モニタリング&コネクティビティ・プラットフォームRoot®を導入しました。本プラットフォームは可能な限り柔軟で拡張可能なものとなるようゼロから構築し、その他のマシモ製モニタリング技術やサードパーティー製モニタリング技術の追加を容易化しました。マシモの重要な追加技術には、次世代SedLine®脳機能モニタリング、O3®リージョナルオキシメトリー、NomoLine®サンプリングライン付きISA™カプノグラフィーが含まれます。マシモの連続モニタリング/スポットチェック製品ファミリーPulse CO-Oximeters®には、Radius-7®やRadius™ PPGなどのテザーレスなウエアラブル技術、Rad-67™などのポータブルデバイス、MightySat® Rxなどのフィンガーチップパルスオキシメーター、Rad-97™などの病院と自宅の両方で使用できる装置を含め、様々な臨床/非臨床シナリオで使用できるようデザインした装置があります。マシモの病院自動化/接続ソリューションはIris®プラットフォームを中心に構成されており、Iris Gateway™、Patient SafetyNet、Replica™、Halo ION™、UniView™、Doctella™を含みます。マシモと当社製品の追加情報については、www.masimo.comをご覧ください。マシモの製品に関して発表済みの臨床研究の結果はwww.masimo.com/evidence/featured-studies/feature/でご覧いただけます。



ORiおよびRPViはFDA 510(k)承認を取得しておらず、米国では販売されていません。Patient SafetyNetの商標の使用は、ユニバーシティ・ヘルスシステム・コンソーシアムからのライセンスに基づいています。



References




  1. Cros J, Dalmay F, Yonnet S, Charpeniter M, Tran-Van-Ho J, Renaudeau F, Drouet A, Guilbaut P, Marin B, and Nathan N. Continuous hemoglobin and plethysmography variability index monitoring can modify blood transfusion practice and is associated with lower mortality. J Clin Monit Comp. 3 Aug 2019. https://doi.org/10.1007/s10877-019-00367-z.


  2. Ehrenfeld JM et al. Continuous Non-invasive Hemoglobin Monitoring during Orthopedic Surgery: A Randomized Trial. J Blood Disorders Transf. 2014. 5:9. 2.


  3. Awada WN et al. Continuous and noninvasive hemoglobin monitoring reduces red blood cell transfusion during neurosurgery: a prospective cohort study. J Clin Monit Comput. 2015 Feb 4.


  4. Kamal AM et al. The Value of Continuous Noninvasive Hemoglobin Monitoring in Intraoperative Blood Transfusion Practice During Abdominal Cancer Surgery. Open J Anesth. 2016;13-19.


  5. Ribed-Sánchez B et al. Economic Analysis of the Reduction of Blood Transfusions during Surgical Procedures While Continuous Hemoglobin Monitoring is Used. Sensors. 2018, 18, 1367;doi:10.3390/s18051367.


  6. Forget P et al. Goal-Directed Fluid Management Based on the Pulse Oximeter-Derived Pleth Variability Index Reduces Lactate Levels and Improves Fluid Management. Anesth Analg. 2010;111(4):910-4.


  7. Thiele RH et al. Standardization of Care: Impact of an Enhanced Recovery Protocol on Length of Stay, Complications, and Direct Costs After Colorectal Surgery. J Am Coll Surg. 2015. Doi: 10.1016/j.jamcollsurg.2014.12.042.


  8. パルスオキシメトリーに関する公表済みの臨床研究およびMasimo SET®の利点は当社ウェブサイト(http://www.masimo.com)で確認できます。比較研究には学会で発表されたアブストラクトや査読誌掲載の論文で構成される独立した客観的研究が含まれます。


  9. Castillo A et al. Prevention of Retinopathy of Prematurity in Preterm Infants through Changes in Clinical Practice and SpO2 Technology. Acta Paediatr. 2011 Feb;100(2):188-92.


  10. de-Wahl Granelli A et al. Impact of pulse oximetry screening on the detection of duct dependent congenital heart disease: a Swedish prospective screening study in 39,821 newborns. BMJ. 2009;Jan 8;338.


  11. Taenzer AH et al. Impact of pulse oximetry surveillance on rescue events and intensive care unit transfers: a before-and-after concurrence study. Anesthesiology. 2010:112(2):282-287.


  12. Taenzer A et al. Postoperative Monitoring – The Dartmouth Experience. Anesthesia Patient Safety Foundation Newsletter. Spring-Summer 2012.


  13. McGrath SP et al. Surveillance Monitoring Management for General Care Units: Strategy, Design, and Implementation. The Joint Commission Journal on Quality and Patient Safety. 2016 Jul;42(7):293-302.


  14. 推定値:マシモの社内資料


  15. http://health.usnews.com/health-care/best-hospitals/articles/best-hospitals-honor-roll-and-overview.



将来見通しに関する記述



本プレスリリースは、1995年民事証券訴訟改革法との関連で、1933年証券法第27A条および1934年証券取引所法第21E条で規定された将来見通しに関する記述を含みます。これらの将来見通しに関する記述には、特にMasimo SpHb® の潜在的有効性などに関する記述が含まれています。これらの将来見通しに関する記述は、当社に影響を及ぼす将来の出来事についての現時点での予測に基づいており、リスクおよび不確実性に左右され、これらのすべてが予測困難で、これらのすべてが当社のコントロールを超えており、種々のリスク要因の結果として、将来見通しに関する記述で表明された内容とは不利な形で著しく異なる結果が生じる場合の原因となり得るものです。これらのリスク要因には、臨床結果の再現性に関する当社の仮定に関連するリスク、Masimo SpHbを含むマシモ独自の非侵襲的測定技術が良好な臨床結果と患者安全性に貢献するという当社見解に関連するリスク、マシモの非侵襲的医療技術のブレイクスルーがコスト効率に優れたソリューションと独自のメリットを提供するとの当社見解に関連するリスクに加え、米国証券取引委員会(SEC)に提出した当社の最新報告書のセクション「リスク要因(Risk Factors)」で指摘したその他の要因が含まれますが、これらの要因に限定されません。これらの報告書はSECのウェブサイト(www.sec.gov)から無料で入手できます。当社は将来見通しに関する記述に反映された予測が合理的であると考えるものの、当社はこれらの予測が正しいと判明するかどうか判断できません。本プレスリリースに含まれる将来見通しに関する記述はすべて、全体として前記の注意書きによる明示的条件の下に成立するものです。読者の皆さまは、本日の時点についてのみ言及しているこれら将来見通しに関する記述に過度の信頼を寄せないようお願いします。当社はこれらの記述または当社がSECに提出した直近の報告書に含まれる「リスク要因」について、新規の情報、将来の出来事、その他の結果に関係なく、適用される証券法で求められる場合を除き、更新・修正・説明する義務を何ら負いません。



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