世界の回答者のほぼ半数が科学に懐疑的か無関心であるが、科学全体の未来については非常に楽観的で大きな期待を寄せている

米ミネソタ州セントポール--(BUSINESS WIRE)--(ビジネスワイヤ) -- 科学には擁護者が必要です。これは、3Mが第1回目の年次科学状況指標(SOSI)を分析して得られた結論です。この指標は、科学に対する一般市民の考え方を明らかにする世界的調査です。本調査結果を一見したところでは、科学に対する心情は圧倒的に肯定的です。回答者の半数は、自分が生きているうちに空飛ぶ車が現実のものになると考えており、87%は科学を退屈なものではなく、魅力的なものであると見なしています。



しかし、本調査をさらに詳しく吟味すると、多くの人々が自分たちの生活に与える科学の影響に気付いていないことが明らかになりました。ほぼ40%は、科学が存在しなくても日常生活はそれほど大きくは変わらないと考えています(38%)。科学に対する懐疑的な態度も広がっています。本調査によると、世界人口のほぼ3分の1(32%)が科学に懐疑的であり、20%は科学者を信用していないことが明らかになりました。

14カ国を独立に調査した科学状況指標は、世界的な科学・革新企業である3M(MMM)が委託し、世界的市場調査会社のイプソスが実施しました。本調査は、世界の科学に対するイメージを明らかにするものです。回答者には、科学に関する知識・理解・評価に加え、科学のイメージと未来について質問しました。

3Mのジョン・バノベッツ最高技術責任者(CTO)は、次のように述べています。「私たちは、科学について、また科学が世界に及ぼす影響について一般市民がどのように考え感じているかを把握しようとしました。科学は高く評価され、信頼されているのでしょうか。あるいは正当に評価されていないのでしょうか。このように重要な知見に切り込む調査は科学にスポットライトを当て、新興国と先進国、男性と女性、さらには世代間の態度の違いを明らかにしました。世界は日々技術的に高度化しており、科学がこのような技術的ブレークスルーを推進しています。本調査のデータを提供して利用できるようにすることで、世界中の科学擁護者と未来の科学者を触発して、科学に対する世界の評価が高まるようにしたいと思っています。」

調査の主な知見

  • 多くの人にとって、科学は「天才」にしか縁がないと見なされている。本調査によると、回答者の3分の1以上が科学に及び腰で、36%は天才だけが科学分野の職に就くことができると答えています。
  • 科学のジェンダー格差に取り組むにはさらなる努力が必要。女性は男性に比べてあまり科学に関与しておらず関心を寄せていません。女性は男性より、科学について何も知らないと答える傾向が強く(21% 対15%)、また、工学分野の職が満足感を与えると考える女性は、男性よりはるかに少ない傾向があります(9% 対 25%)。しかし、女性は男性より、医学(20% 対 14%)と生命科学(15% 対10%)に関心を寄せています。
  • 科学は、ミクロの日常レベルより、マクロの社会的レベルで高く評価されている。かなり多くの人が、科学は日常生活(46%)より、社会全体(63%)にとって非常に重要であると考えています。
  • 人々は科学に大きな期待を寄せている。およそ4人に3人は、科学は、国連の持続可能な開発目標に端を発するさまざまな地球規模の問題を解決することができると考えています。世界的に、人々は求めやすい再生可能エネルギー(75%)の利用やエネルギー供給(74%)に関連する問題を科学が解決できると楽観視しています。また、病気の治療(75%)、きれいな水と衛生(73%)、インターネットアクセス(73%)に関連する問題の解決でも科学に目を向けています。しかし、気候変動(46%)、飢餓(45%)、高齢化(41%)、失業(33%)といった地球規模の問題の解決では、科学への信頼はかなり低くなっています。
  • 人々は、科学と科学が生活に及ぼす影響にほとんど無自覚。過半数(66%)は、科学が日常生活に及ぼす影響は「少しあるかまったくない」と考えています。
  • 人口のほぼ半数が科学分野の職を目指したかったと答えている。半数強(54%)は、科学分野以外の職を目指したことに後悔していないと答えており、半数近くは科学分野の職を選択すべきだったと答えています(46%)。
  • 科学懐疑派と科学支持者は、子どもや次世代について意見が一致している。次世代については、科学懐疑派と非懐疑派は驚くほど意見が一致しています。82%が子どもには科学分野の職に就くことを奨励し、92%の保護者は子どもに科学をもっと知ってほしいと望んでいます。また33%は、学生に科学分野の職を目指すよう促すためには、科学によって世界が改善される様子について学生が理解を深める必要があると答えています。

14カ国の国別の分析結果や、各自でデータをさらに検討する機能を含め、調査の全データは3M.com/scienceindexでご確認いただけます。

科学の未来に対する楽観的態度

科学に対する懐疑的態度や一般的な誤解はあるものの、科学の進歩の未来には大きな期待を抱いています。自分が生きているうちに科学によって達成されると考えるものについての質問で最も多い回答には、すべての職場にロボットを導入(64%)、各家庭にロボットを導入(55%)、空飛ぶ車(51%)があります。また、同じく一生のうちに期待できることとして、海底生活(41%)や火星居住(35%)もあります。

全体として、本調査により、新興国の回答者は先進国の回答者よりも、未来の科学の進歩についてより楽観的であることが明らかになりました。新興国の回答者は、生きているうちに空飛ぶ車(新興国で58%、先進国で43%)や気象制御(43% 対22%)が実現されると考える傾向が高くなっています。

バノベッツCTOは次のように述べています。「素晴らしい科学の進歩も、長年にわたる努力における数々の発見による成果です。学生が天才だけが科学分野の職に就くことができると考え、人々が科学に無関心のままでいるなら、私たちは社会としてどのように発展し、革新を続けることができるのでしょうか。より良い未来を確保するためには、科学がもたらした驚くべき機会と革新成果に加え、このような成果を達成する上での献身・苦難・投資について、人々の理解を支えることに気を配る必要があります。」

3Mの科学への真剣な取り組み

3Mは、科学を擁護する必要性を認識し、ジェイシュリー・セス博士を3M初のチーフサイエンスアドボケートに任命しました。セス博士は、科学のイメージと世界の生活向上において科学が果たす重要な役割に関する対話を促進し、これに貢献する大使の役を務めます。

セス博士は、化学工学の博士号と60件の特許を有する極めて有能な科学者であり、3Mの技術分野で最高位のコーポレートサイエンティストという特別称号を取得しました。セス博士は、科学の革新における業績に加えて、若手科学者および他の3M従業員の指導にも熱意を抱いています。

セス博士は次のように述べています。「学生時代、私自身も時に理系科目に苦戦しました。幸運なことに、私は触発を与えてくれる教員と、真に科学の恩恵を信じて励ましてくれる家族に恵まれました。チーフサイエンスアドボケートとしての役職で、科学に対する意識を高め、科学の評価と感動に対する障壁を打ち破ります。皆さんに知っていただきたいことは、科学者になるのに天才である必要はないことです。科学が生活をどのように向上させ、私たちが日々の一瞬一瞬に頼りにしている革新を科学がどのように推進しているのかを理解してほしいのです。そして、最終的には、新たな世代の科学擁護者を生み出す解決策の一端を担いたいと考えています。これは特に重要なことです。2050年には世界の人口が70億人から90億人に増加し、経済が4倍に拡大すると予想されているためです1。エネルギー使用量の増大、水不足、交通渋滞、大気汚染など、このような拡大により生じる問題を解決し、このような拡大により生じる機会をつかむためには、科学が必要です。」

3Mは40年にわたり、次世代の科学者を育成し、生活を向上させる取り組みを真剣に続けてきました。セス博士のチーフサイエンスアドボケート職への任命はこの取り組みを発展させるものです。米国内および世界で、3Mは多大な資源を提供し、科学・技術・工学・数学(STEM)イニシアチブを支援しています。

3Mは米国で10年にわたりディスカバリー・エデュケーション 3M ヤング・サイエンス・チャレンジ(Discovery Education 3M Young Scientist Challenge)に本格的に取り組んできました。これは、中学生向けの有力科学コンテストであり、若い科学者志望と3Mの指導者を結び付けてきました。世界的には、当社の慈善事業部門である3Mgivesが、プログラムを通じて数十の各国市場を支援してきました。これらの活動は、10年以上にわたるカナダのレッツ・トーク・サイエンス(Let's Talk Science)とのパートナーシップ、インドのモバイル・サイエンス・ラボ・イニシアチブ(Mobile Science Lab Initiative)、教師のトレーニングと生徒のコンテストを含むブラジルでの5年にわたるサイエンス・チャレンジ(Science Challenge)に加え、世界各地でのファースト・ロボティクス(First Robotics)チームやワールドスキルズ(WorldSkills)コンテストの支援などがあります。

3Mgivesは2018年に、国際的なSTEMイニシアチブに多額の投資を行うことにします。例えば、当社はサウジアラビアで新しいSTEManiaプログラムに参加して、男女平等を促進し、小学校と中学校の女子生徒がSTEM職を目指すよう促します。

調査方法

イプソスは、2017年6月14日から2017年8月26日まで、14カ国の1万4036人の成人を対象に本調査を行いしました。本調査は、オンラインとオフラインの面談を組み合わせて実施されました。それぞれの国で18歳以上の約1000人を調査しました。調査を行った国は、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、日本、メキシコ、ポーランド、サウジアラビア王国、シンガポール、南アフリカ共和国、英国、米国です。各国の調査対象者は、年齢、性別、地域、人種/民族(該当する場合)に基づき、国全体を代表するものとしました。14カ国全体で、95%の信頼度での誤差範囲は+/- 0.83ポイントです。新興国と先進国は次のように分類されています。

  • 先進国:カナダ、フランス、ドイツ、日本、シンガポール、英国、米国
  • 新興国:ブラジル、中国、インド、メキシコ、ポーランド、サウジアラビア王国、南アフリカ共和国

3Mについて

3Mでは、科学を協働的に応用して生活を改善すべく日々努力しています。売上高は320億ドルで、9万1000人の従業員が世界各地の顧客に対応しています。世界の諸問題に対する3Mの創造的ソリューションの詳細については、www.3M.comをご覧いただくか、ツイッター(@3Mまたは@3MNews)をご利用ください。

1 https://www.oecd.org/env/indicators-modelling-outlooks/49846090.pdf

本記者発表文の公式バージョンはオリジナル言語版です。翻訳言語版は、読者の便宜を図る目的で提供されたものであり、法的効力を持ちません。翻訳言語版を資料としてご利用になる際には、法的効力を有する唯一のバージョンであるオリジナル言語版と照らし合わせて頂くようお願い致します。


Contacts

Ketchum
Paula DeGangi, 646-935-4029
paula.degangi@ketchum.com
または
3M, Corporate Marketing
Robert Brittain, 651-733-7034
rbrittain@mmm.com

情報提供元:
記事名:「3Mの世界的調査から科学は正当に評価されていないことが判明