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岡本太郎現代芸術賞の授賞式を2月13日に開催!入賞者・入選者の作品を集めた展覧会を川崎市岡本太郎美術館で2月14日~4月12日まで実施



野々上 聡人「ラブレター」


根本 裕子「野良犬」


澤井 昌平「風景」


藤原 千也「太陽のふね」

岡本太郎の遺志を継ぎ、次代のアーティストを顕彰する岡本太郎現代芸術賞、通称 TARO賞。

今年で23回をむかえる本賞には452点の応募があり、23名(組)が入選。最終審査を経て、太郎賞1名、敏子賞1名、特別賞5名が決定し、2月13日(木)受賞者発表と授賞式をとりおこないました。



また、入賞者・入選者の作品を集めた「第23回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)展」を2月14日(金)から4月12日(日)まで、川崎市岡本太郎美術館にて開催致します。

次代のアーティストの意欲的な作品をぜひご覧ください。



画像1: https://www.atpress.ne.jp/releases/205155/LL_img_205155_1.jpg

野々上 聡人「ラブレター」



太郎賞(賞金200万円):野々上 聡人「ラブレター」



【審査評】

作ることは生きることだ。そのことをここまでまっすぐに突き付けてくるパワーに、何よりもまず圧倒された。「俺は物を作り出す喜びにアディクトした猿です」という本人の言葉にあらわされているとおり、考えるよりもまず、作って作って作りまくる。でも、作っても作っても飽き足りないから、作り終えた瞬間から次を作り続ける。あげくには絵を積み上げ、樹に刻み付け、ついにはアニメーションで命の息吹を吹き込んで動かし始める。そうして姿を現した世界は、切り取られた生の瞬間の歓びを爆発的に帯びている。(椹木 野衣)



画像2: https://www.atpress.ne.jp/releases/205155/LL_img_205155_2.jpg

根本 裕子「野良犬」



敏子賞(賞金100万円):根本 裕子「野良犬」



【審査評】

17頭の野良犬が、実に精妙に成形されている。一頭ごとに表情、ポーズが異なり、ゆるやかな群れをなす。生きてきた時間の痕跡としてのシミ、皺、たるみが強調され、陶ならではの毛並みの表現も見事である。また、よく見れば、眼球、爪、舌などには釉薬をかけて、その質感も巧みに表している。かつて山の守護神として崇められながら絶滅してしまったニホンオオカミのイメージを野良犬に重ねて、アニミズム的な空間をつくりだすことに成功している。(山下 裕二)



画像3: https://www.atpress.ne.jp/releases/205155/LL_img_205155_3.jpg

澤井 昌平「風景」



特別賞(賞金10万円):澤井 昌平「風景」



【審査評】

作者は「ただの絵画がやりたい」と言う。その姿勢に深く共感する。あらゆる情報が錯綜するいまの時代において、「ただの絵画」を描くことはかえって困難になっている。日常生活の断片を抽出し、そのイメージを脳内で培養、変型させる作者の手法は、土着的シュルレアリスムともいうべきもので、作者と鑑賞者の間に、絵画ならではのコミュニケーションをつくりだすことに成功している。等身大で描かれた「ただの絵画」、であるからこそ、ピュアな表現として成立していると思う。(山下 裕二)



画像4: https://www.atpress.ne.jp/releases/205155/LL_img_205155_4.jpg

藤原 千也「太陽のふね」



特別賞(賞金10万円):藤原 千也「太陽のふね」



【審査評】

作家は、ある時から木の中を彫ることを思い立った。いや、彫るというよりも、モグラのように暗い巨木の中に独り身を潜め、体当たりするように掘り進めたと言ったほうがいいかもしれない。いったいなんのために?それはわからない。ただ、純粋に無目的なこの行為の果てに偶然、頭上の樹が裂け、一条の太陽の光が差し込んだとき、この死んだ巨木はひとつの表現になった。太陽のエネルギーを宿す一艘の舟になった。象徴的に死から生への転換が起きたのだ。その簡明さがこのうえなく力強い。(椹木 野衣)



画像5: https://www.atpress.ne.jp/releases/205155/LL_img_205155_5.jpg

本濃 研太「僕のDNAが知っている」



特別賞(賞金10万円):本濃 研太「僕のDNAが知っている」



【審査評】

段ボールで作られた民族的な仮面群の中に、現代のアイコンが散りばめられているのが印象深かった。タイトルの「僕のDNAが知っている」でわかるように自分の人生の体験からだけでなく細胞やDNAの深い意識下でバロメーターを測りながらイメージを固めていっている制作姿勢がうかがえる。民族学、怪獣、動物が混じり合って世界を作り上げている。四体だけだが実際にその架空の生き物となって時空を越える体験ができる点も評価したい。(和多利 浩一)



画像6: https://www.atpress.ne.jp/releases/205155/LL_img_205155_6.jpg

村上 力「(上)一品洞「美術の力」」



特別賞(賞金10万円):村上 力「(上)一品洞『美術の力』」



【審査評】

「美術の力」を信じる。「作品に魅力さえあれば、人の世界で美術が滅ぶことはない。」作家の心意気そのものが凝縮された作品群であり、その多彩さに驚く。「技法(絵画、木工、陶芸、乾漆彫刻 他)」「素材(麻布、紙、土、アクリル、皮 他)」の多様性も抜きん出ており、全体の構成と個々の作品の力強さ、(上)一品洞の面目躍如である。「岡本太郎」はその多面体ゆえに、「貴方の本職は何か」との質問を受け、「本職は人間である」と答えている。店主(作家)の人間性と人生そして家族、あらゆるものが滲み出ており、「美術の力」が「生きる力」であり、「人間力」であることを再認識させる作品である。(北條 秀衛)



画像7: https://www.atpress.ne.jp/releases/205155/LL_img_205155_7.jpg

森 貴之「View Tracing」



特別賞(賞金10万円):森 貴之「View Tracing」



【審査評】

暗幕をかき分けた瞬間、まるで映画『トロン』の中に飛び込んだような奇妙な感覚に襲われた。2次元上で3次元世界を捏造してきたポリゴンが、紛れもない3次元として目の前に立ち現れるからだ。空間を「平面」が占拠している。リアルとバーチャル?日ごろ気楽に使っている言葉が宙吊りになる。CG的世界が当たり前の時代だからこそ、ショックが大きい。作品のコンセプトを確かなものにしているのは制作技術だ。もしわずかでも水糸が曲がっていたら、インパクトは激減しただろう。作者はそれが痛いほどわかっている。だから強い。(平野 暁臣)





■入選作家・作品名(50音順・敬称略)

・浅川 正樹「1960年、1961年、1962年、1963年、1964年、1965年の圧縮された記憶の蘇生」

・井上 直「V字鉄塔のある惑星A」

・大石 早矢香「双対-birth and death-」

・大小田 万侑子「おぼち、すすぢ、まぢち、うるぢ」

・桂 典子「しょくどう」

・小嶋 晶「生のダブルバインド」

・笹田 晋平「Jericho's raft and fifteen guardians ~ジェリコーの筏と15人の守護者~」

・佐藤 圭一「おねすと」

・そんたくズ「そんたくズ岡本太郎美術館記念コントライブ ~死ぬのはお前だ!アジア初の逆デュシャン展~」

・高島 亮三「1984+36」

・春田 美咲「drawing」

・藤田 淑子「Curtain Girls」

・松藤 孝一「世界の終わりの始まり」

・丸山 喬平「幸について」

・水戸部 春菜「runningu man」

・村田 勇気「任意のアトリビュート」





《第23回岡本太郎現代芸術賞 概要》

■主催

公益財団法人岡本太郎記念現代芸術振興財団

川崎市岡本太郎美術館



■審査員(50音順・敬称略)

・椹木 野衣/美術批評家、多摩美術大学教授

・平野 暁臣/空間メディアプロデューサー、岡本太郎記念館館長

・北條 秀衛/川崎市岡本太郎美術館館長

・山下 裕二/美術史家、明治学院大学教授

・和多利 浩一/ワタリウム美術館キュレーター





《第23回岡本太郎現代芸術賞(TARO賞)展 概要》

会期 :2020年2月14日(金)~4月12日(日)

会場 :川崎市岡本太郎美術館・企画展示室

開館時間:午前9時30分~午後5時(入館は4時30分まで)

休館日 :月曜日(2月24日を除く)、2月25日(火)

観覧料 :一般 700(560)円、

高・大学生、65歳以上 500(400)円

中学生以下は無料 ※( )内は20名以上の団体料金

交通 :小田急線「向ヶ丘遊園駅」南口より徒歩17分

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