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袴田巌さん再審 検察側が死刑求刑 戦後5件目、無罪の公算大


 1966年6月に静岡県清水市(現静岡市)で一家4人を殺害したとして、強盗殺人などの罪で死刑が確定した袴田巌さん(88)に対し、検察側は22日、静岡地裁で開かれたやり直しの裁判(再審)で、死刑を求刑した。

 死刑囚に対する再審公判での死刑求刑は戦後5件目。過去の4件ではいずれも無罪判決が出ており、今回も無罪となる公算が大きい。

 再審公判では、確定判決が有罪の最大の根拠とした犯行時の着衣とされる「5点の衣類」が、袴田さんのものと言えるかどうかが最大の争点となった。

 衣類は事件から約1年2カ月後、袴田さんが勤務していたみそ工場のみそタンク内から見つかり、血痕が付着していた。血痕には赤みが残っていたとされる。

 弁護側は、法医学者の見解や弁護側の実施した再現実験に基づき、1年以上みそ漬けにされれば、化学反応により血痕の赤みは消失すると主張した。

 「血痕に赤みが残っていたことは、5点の衣類が捜査機関による捏造(ねつぞう)であることを示している」とし、袴田さんの無実を訴えた。

 これに対して検察側は、みそタンク内の酸素濃度は低いため、長期間みそ漬けされた血痕は化学反応が進まず、赤みが残る可能性があると反論した。

 5点の衣類の血痕の色合いに不自然な点はなく、「(袴田さんの)犯行着衣だという事実を否定されることはない」と述べた。

 再審請求審で東京高裁は2023年3月、長期間みそに漬かっていた衣類の血痕に赤みが残っているのは不自然だと言及。捜査機関による捏造の可能性にも触れて、再審開始を認めた。

 検察側は特別抗告しなかったが、同年10月に始まった再審公判で有罪主張を続けていた。【井口慎太郎、丘絢太、巽賢司】

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