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水戸の暴力団幹部射殺、金成行容疑者を逮捕へ 別事件で指名手配


 水戸市中心部の小中学校が複数ある地域で2022年1月、特定抗争指定暴力団・山口組系暴力団の男性幹部が白昼に射殺された事件で、茨城県警は近く、住所不詳、指定暴力団絆会幹部、金成行容疑者(55)を逮捕する方針を固めた。捜査関係者への取材で明らかになった。金容疑者は、長野県で20年に起きた殺人未遂事件で指名手配され、同県警に逮捕されていた。

 捜査関係者によると、金容疑者は22年1月17日午後1時45分ごろ、水戸市元吉田町の3次団体事務所で、同団体の神部達也幹部(当時40歳)の頭などを複数回銃撃して殺害した疑いが持たれている。銃撃現場には複数の拳銃が残されていたが、薬きょうは落ちておらず、銃撃には回転式拳銃が使われたとみられる。

 防犯カメラの映像などから、金容疑者とみられる人物が直前に近くの店舗で菓子を購入していたことが判明するなどして関与が浮上。県警が殺人などの容疑で逮捕状を取って行方を追っていた。現場から逃走した車は埼玉県内で見つかり、捜査当局は、その後はタクシーで名古屋方面に逃げたとみて調べているという。

 24年2月1日、長野県警が匿名の情報提供を受けて金容疑者を仙台市内で逮捕。金容疑者は警察庁の重要指名手配ポスターで、1970年代の「連続企業爆破事件」に関わったとして指名手配され1月に名乗り出た桐島聡容疑者(当時70歳)=殺人未遂などの容疑で書類送検、容疑者死亡で不起訴処分=の近くに顔写真が置かれていた。

 絆会は15年に山口組から分裂した「神戸山口組」から更に一部が離脱し17年に結成した。捜査関係者によると21年末、神部幹部が所属する団体と、絆会の傘下団体との間で暴力事件が起きていたといい、茨城県警は分裂や抗争の影響を調べる。

 現場の事務所は小中学校が複数近接し、水戸市は事件後、使用禁止の仮処分を水戸地裁に申請。その後、組側から買い取る和解が成立し、引き渡された。

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