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愛知・碧南市長選、現職敗れる 旧統一教会問題「影響あった」


 任期満了に伴う愛知県碧南市長選は21日、投開票され、無所属新人の元市議、小池友妃子氏(54)が、いずれも無所属で5選を目指した現職の禰宜田(ねぎた)政信氏(72)と新人の元市副議長、鈴木良和氏(67)を破り、初当選した。愛知県内で女性首長が誕生するのは2人目。

 過去3回無投票が続き16年ぶりとなった選挙戦は、現職と世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との関係も争点となる異例の展開となる中、市民は市政刷新を選んだ。

 禰宜田氏は、旧統一教会の関連団体の役職を歴任してきたことが2年前に明らかになった。これについて本人は「個人の政治活動の一環で、公務上の関係は一切ない」と説明。教団との個人的な関係については「信教の自由」などを理由にコメントを避けてきた。こうした姿勢を小池氏ら新人2氏が問題視し、禰宜田氏に説明責任を求めたことから、旧統一協会問題は争点の一つになっていた。

 小池氏は「(教団との関わりについて)禰宜田氏が説明責任を果たさないのは誠実さに欠ける」「不安を抱える市民が増えている」と主張。選挙戦では、給食費の完全無償化や奨学金返金支援制度の創設など、子育てや教育分野を重点政策に掲げ、子育て世代や無党派層を中心に支持を広げた。

 一方、禰宜田氏は各種団体や自民系市議などの推薦を受け、組織戦を展開。4期16年の実績をアピールするも、「逆風」で伸び悩んだ。鈴木氏は道の駅計画などを掲げたが、浸透しなかった。落選が決まった後、記者団の取材に応じた禰宜田氏は、旧統一教会の問題が選挙結果に影響したのかとの問いに「影響はあったと思う」と答えた。

 投票率は前回選挙戦となった2008年を11・33ポイント下回る57・07%。当日有権者数は5万4914人。【町田結子、真貝恒平】

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