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「大谷選手が口座管理嫌がっている」水原容疑者、代理人に虚偽説明か


 米大リーグ・ドジャースの大谷翔平選手(29)の元通訳、水原一平容疑者(39)が、違法賭博の借金返済のために不正アクセスしていた大谷選手の銀行口座について、大谷選手が管理されるのを嫌がっていると代理人らに虚偽の説明をしていたことが当局の捜査で明らかになった。水原容疑者は大谷選手と代理人らの間に立ち、通訳の立場を利用して不正アクセスを隠し続けていた可能性がある。

 日本の国税庁に当たる内国歳入庁(IRS)が裁判所に提出した文書によると、大谷選手は代理人や会計士らとの会話の通訳を水原容疑者に頼っており、4月上旬にIRSなどの事情聴取を受けた際、全ての口座は代理人や会計士らが管理していると信じていたと語った。大谷選手は英語力が限られ、代理人らも日本語を話さないため、面談の場には水原氏が常に同席していたという。

 本業の野球以外にスポンサー収入なども得ていた大谷選手は、複数の口座を保有していた。水原容疑者はこのうち自分が不正にアクセスしていた口座について代理人らに何度も聞かれたが、大谷選手が「プライベート」なもので管理されるのを嫌がっていると虚偽の説明をしていたという。代理人は大谷選手に直接確認しなかったが「水原容疑者を信じない理由もなかった」と説明した。

 代理人らはこの口座の残高などを把握できず、不正送金に気付けなかったとみられる。

 大谷選手が、水原容疑者に巨額の借金があり、返済のために賭け屋の関連口座に不正に送金していたことを知ったのは、韓国ソウルで3月20日に行われた開幕戦の後にホテルで2人で話をしたときだった。大谷選手は同月25日、水原容疑者の違法賭博疑惑が発覚して以降、初めて公の場で経緯を説明した際、どのように資金を管理していたかには言及していなかった。【ニューヨーク中村聡也】

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