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「ピンクリボン音頭」 “しこり”チェック法、乳がん経験者が考案


 ♪腕上げて、鏡見て――。宮崎市出身の服部奈菜さん(43)=東京都在住=は乳がんを早期発見し治療した経験から、自己触診について楽しく学べる「ピンクリボン音頭」を考案した。がん発覚から10年以上が経過したが、3月にはこの音頭をPRする主催イベント開催にこぎ着けた。「関心がない人にこそ伝えたい」と続けた試みが結実しつつある。【塩月由香】

 ――「ピンクリボン音頭」とは

 ◆胸や脇、鎖骨をなでる乳がんチェックの仕方を、歌詞や振り付けに盛り込んだ約3分間の「盆踊り(風の踊り)」です。2020年にコロナ禍で検診率が落ちていると知り、製作しました。外出前のメークやファッション同様、胸のチェックを日常に取り入れてほしいという思いで歌詞を書き、老若男女が楽しく踊れるよう作曲と振り付けをプロにお願いしました。

 ――乳がん発覚と、活動を始めた経緯は

 ◆32歳の時に右胸にじんじんする痛みとしこりを感じ、病院で(2番目に早期の)ステージ1の診断を受けました。この経験を生かそうと、治療の傍ら啓発イベントに参加し始めました。私は20代前半に、職場にあったピンクのリボンを持つクマのペンを見て乳がんに関心を持てました。そこで、関心が無い人に早期発見の重要性などの知識を届けようと17年、インターネット上で、乳がんに関するクイズを織り込んだアーティスト参加の番組を始めました。

 ――21年にがんが再発した

 ◆仕事と活動で多忙を極め、治療が一旦終了してから続けていた半年検診をキャンセルし、数カ月が過ぎた頃でした。右腕が上がらないほどの脇の痛みで病院に行くと、脇と鎖骨にがんが見つかりました。この時の抗がん剤では髪の毛も抜けましたが、改めて心にゆとりのある生活と早期発見、早期治療の大切さを実感しました。

 ――初の主催イベント「ピンクリボンアート祭」を地元宮崎で開いた

 ◆「がんと健康」をテーマに企画しました。普段、子どもにかかりきりで自分の健康がおろそかになりがちなお母さんたちを呼びたくて、宮崎県のシンボルキャラクター「みやざき犬」の「むぅちゃん」に来てもらい、一緒に踊って、手応えを感じました。次は全国各地でご当地キャラクターと踊るイベントを開くのが目標です。多くの人に自分の健康に関心を持ってほしいです。

服部奈菜(はっとり・なな)さん

 1980年、宮崎市出身。宮崎商高卒。横浜市内の大学に進学し薬局勤務を経て2010年、東京都内にリラクセーションサロンを開設。闘病中の21年には日本舞踊経験者のパフォーマンス集団「盆女(ぼんじょ)」のメンバーとして、東京五輪閉会式であった「東京音頭」にも参加した。23年に日本音楽健康協会主催の音健アワード優秀賞を受賞。ピンクリボン音頭の動画や闘病日記などの情報が掲載された服部奈菜さんのブログはこちら(https://ameblo.jp/aromaohana/)から。

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