湘南初の道の駅となる「湘南ちがさき」の起工式が3日、神奈川県茅ケ崎市柳島の予定地で行われた。茅ケ崎市をはじめ姉妹都市の米ホノルル市や湘南地域の情報発信機能を備えた2階建ての商業施設、見せることを意識した最新のロードバイク駐輪場などが整備される。着工は4月で、オープンは2025年7月の予定。利用者は年間200万人、売り上げは約11億円を見込んでいる。
予定地は新湘南バイパス・茅ケ崎海岸インターチェンジ（IC）に隣接する約1・5ヘクタール。商業施設は湘南の海の輝きをイメージしたガラス張りのデザインで、特産品の直売所、フードコートなどが入る。情報発信は、市の観光案内にとどまらず、近隣自治体とも連携し、「観光客がより湘南を楽しめるようにする」という。敷地内の植栽などを工夫し、ハワイのテイストを盛り込む予定で、担当者は「これまでにない道の駅になる」と話している。
道の駅は当初、茅ケ崎海岸IC経由の観光客が、茅ケ崎を「素通り」するのをを食い止める誘客施設として構想された。しかし、市の財政難から白紙撤回され、再浮上後は新型コロナの影響を受けた。開業時期は当初計画から6年遅れた。
起工式で、佐藤光市長は白紙撤回の経緯に触れながら、「今日がキックオフ。多くの地域から湘南、茅ケ崎に来てもらえる道の駅を作っていく」と述べた。【因幡健悦】
