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「能登半島応援のため来て」自粛ムードで金沢以南の観光客減


 能登半島地震を受け、被害が比較的小さかった金沢市をはじめ石川県南部で観光客が減少している。観光関係者は「経済を回すことで能登を応援できる」と客足の回復を願っている。

 2月5日午前。被害が甚大な奥能登(珠洲(すず)市、輪島市、能登町、穴水町)からおおむね100キロ以上離れた加賀市・山中温泉のメインストリート「ゆげ街道」に人影はほとんどなかった。九谷焼などを扱う店を営む女性(62)は「いつもは宿のチェックアウト後にお土産を求める人が歩く時間だけど……」。共同浴場「菊の湯」で番台に座っていた岡崎容子さん(70)は「今年は雪が少ないからもう少し来てもらえると思ったけど、土日も閑散としている」と嘆く。

 山中温泉観光協会の桂田史朗会長(58)によると、協会加盟の16の旅館やホテルの予約は、1月分は45%がキャンセルされた。2月分と3月分も37%がキャンセル。「地震が怖い」との声を聞くといい、観光は不謹慎として自粛する人も多いとみられる。「山中温泉は配管がずれた所があった程度だが、能登の状況が石川全体のイメージになっている」と桂田会長。3月16日に北陸新幹線の金沢―敦賀(福井県)間が延伸開業するだけに挽回を期する。

 海産物の小売店や飲食店が並ぶ金沢市の「近江町市場」も深刻だ。同市場商店街振興組合の石山博之事務長(62)は「客足は例年の2、3割程度。『こんな時に観光は申し訳ない』と言う県外の方もいるが、金沢に足を運んでもらうことが能登の応援につながる」。同組合は2月3日、例年は無料でカニ汁などを振る舞う「近江町鍋大会」で1杯につき100円以上の寄付を被災地のために募った。

 能登半島から出荷されたカキを店頭に並べる「忠村水産」の忠村真樹さん(30)は「普段は県外のカキを買う飲食店の方が能登産を選ぶなど、できる形で応援している。(観光客も)ぜひ来て」と呼びかけた。

 日本三名園の一つ「兼六園」(金沢市)は、築山の石積みが崩れるなどしたものの1月5日に営業を再開した。だが1月の来園者は約7万1000人で、2023年同月(約11万6000人)と比べ4割減った。【国本ようこ】

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