starthome-logo 無料ゲーム
starthome-logo

台湾総統選は政権交代の是非焦点 若者の2大政党批判も可視化


 13日投開票の台湾総統選のポイントや激戦となった背景を近藤伸二・追手門学院大学オーストラリア・アジア研究所客員研究員に聞いた。【聞き手・米村耕一】

 今回の総統選の最大のポイントは2000年の初の政権交代以来、国民党と民進党という2大政党が8年ごとに政権交代を繰り返してきた台湾で、初めて同一政党が8年を超えて政権を担うのかだった。

 これまでの8年間を担った民進党、蔡英文政権の最大の功績は、米国、日本、欧州といった民主主義陣営との関係を強化し、国際社会での存在感を高めたことだ。一方で中国との緊張関係は続いたが、有権者は民進党政権の継続という判断を下した。

 ただ、台湾の経済全体は悪くないが、都市部で不動産価格が急上昇し、大卒初任給は伸びないなど、若い世代の間には現政権に対する不満も広がっている。

 特に1987年に台湾が民主化された後に生まれた世代は、国民党の独裁も肌感覚で知っているわけではなく、政権交代の興奮を実感したことはない。子どもの頃から2大政党のもとで育った。こうした若者には第三勢力の台湾民衆党が訴える2大政党批判が、しっくりくる。「2大政党は互いに批判し合うだけで建設的な政治ができない」という考え方だ。台湾民衆党も一定の支持を集め、2大政党への批判や不信感の広がりが可視化された選挙でもあった。

 総統選で勝利した民進党も得票率や立法委員選挙の結果から、政権運営には困難も予想される。

    Loading...
    アクセスランキング
    game_banner
    Starthome

    StartHomeカテゴリー

    Copyright 2024
    ©KINGSOFT JAPAN INC. ALL RIGHTS RESERVED.