60代女性が特殊詐欺2億1000万円被害 福岡県内で最高額

　福岡県警中央署は22日、福岡市中央区の60代の女性が特殊詐欺の被害に遭い、石油や金への投資名目などで計約2億1000万円をだまし取られたと発表した。県内の個人の被害では過去最高額だという。

　署などによると、女性は9月下旬、SNS（ネット交流サービス）を通じて知り合った「成田さん」と名乗る人物から、メッセージを使って投資の知識や方法を教わるようになり、指示されるままに実在の投資サイトに入出金用の銀行口座を登録。この口座から別の複数の口座に投資や手数料名目での送金を指示され、10月下旬～12月上旬に25回に分け、計2億1052万8458円を振り込んだという。

　女性は投資で得られるはずの利益が入金されないことを不審に思い、警察に相談。12月14日に被害届を出し、署が詐欺容疑で捜査している。

　国民生活センターによると、SNSで知り合った相手から勧められるままに投資関連サイトなどに登録後、金銭トラブルになったという相談が他にもあるという。担当者は「利益ばかりが強調された話をうのみにしないで」と注意を呼びかけている。【佐藤緑平】