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保安林を無断伐採か 釧路の太陽光発電計画地、環境アセス審査中


 北海道釧路市音別町の馬主来沼(パシクルトウ)の北西側の山林で計画が進んでいる大規模太陽光発電施設を巡り、霧の移動を抑える「防霧(ぼうむ)保安林」の一部が無断で伐採され、幅5メートル強の作業道が造成されていることが判明した。森林法は、やむを得ず伐採する場合でも知事の許可が必要としている。同沼周辺では過去5年間に伐採の届け出は1件もなく、釧路総合振興局などが近く事実関係を調べる。【本間浩昭】

 太陽光発電は東京都中央区の事業者が発電出力約50メガワットの施設設置計画を進めており、環境影響評価法に基づく環境アセスメントの審査中。事業者の職務執行者は伐採について「知りませんでした。21日にも現地を訪れ、事実確認をしたい」と答えた。環境省との事前の相談は「していない」という。

 現場は馬主来川の支流の一つ・ウライニカル川河畔。林道の終点から幅5~6メートル、500メートル強にわたり、ミズナラやハンノキなどの根の浅い広葉樹が重機で押し倒されていた。現場までのアクセスを確保するための整備とみられる。

 釧路市も状況を把握しており、経済産業省や環境省と善後策を探るという。市には11月、事業者から「予定地内でボーリングをしたい」と相談があった。だが、今月11日に始まった試掘では、土質の調査や、水路を掘って川とつなげるなどの計画外の作業があったため、13日に事業者に連絡し、14日から作業を中断している。

 経産省電力安全課環境審査係は「アセスメントが終わらないと基本的に工事はできないことになっており、環境影響評価上、疑義がありそう」と指摘。環境省環境影響審査室は「作業道がどの程度のものか、事業者から聞きたい」としている。

 発電計画は環境アセスメントが義務付けられた事業で、11月27日に「計画段階環境配慮書」が公示され、今月26日までパブリックコメントを募集している。来年6月から2年近くかけて環境影響調査が行われる予定。

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