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郵便料金値上げ、年賀状離れに拍車? 「面倒、高い…」本音を調査


 インターネットの進化でコミュニケーションの手段は大きく変わった。お正月の風物詩「年賀状」もその一つ。年賀状印刷の老舗企業フタバ(本社・名古屋市、市川隆史社長)のアンケート調査では、若者だけでなく、30代以上でも通信アプリの「LINE(ライン)」など他の手段で済ませる傾向が明らかになった。はがきを含む郵便料金は来秋ごろに値上げされる見通しで、年賀状離れに拍車をかけそうだ。

 フタバは10月20日~11月8日、20歳以上の男女200人にインターネットでアンケート調査を実施。全員から有効回答を得た。

 年賀状を出す予定がある人は99人で、ほぼ半数だった。出さないと回答したのは86人、未定が15人。出す人の中でも約7割が枚数が減ったと回答している。

 年賀状を出す理由は「やっぱりもらうとうれしいし、会っていない知り合いの安否や近況がわかる」(40代女性)と年賀状の良さを感じている意見がある一方で、「本当は出したくないが、会社での立場上、上司に出さないと評価が落ちそうで出さざるを得ない」(40代男性)、「親戚や恩師はSNS(ネット交流サービス)では失礼かなと思うので年賀状を出しています」(40代女性)との声もある。

 出さない理由は「制作することが面倒に感じるから」(30代女性)、「値段が高くなったこともあり数年前からやめている」(40代女性)と負担や手間に関する意見が多かった。未定の回答者の中には「職場で年賀状をやめましょうということになり、親戚周りに出すかやめるか考え中」(40代女性)と迷っている人もいた。

 代替手段は約半数がライン。メールやSNSを含めれば、約7割がインターネットを介した年始のあいさつを選んだ。「スタンプを添えてあいさつすれば良いし、年賀状だと処分に困るから必要ない」(50代女性)などの理由が挙がった。

 日本郵便によると、2024年用お年玉付き年賀はがきの当初発行枚数は14億4000万枚(前年比約12%減)で13年連続の減少。2年前からラインで年賀状を作って送れる「スマートねんが」のサービスも実施している。

 総務省は18日、郵便料金の上限額を引き上げる省令案を発表。これを受け日本郵便は来秋以降、はがきの料金を現在の63円から85円に値上げする方針で、来年の年末には費用面から年賀状を出すかどうか考え直す人が増えると予想される。

 フタバの担当者は「人件費や物流代の高騰で値上げは仕方ないと思う。値上げで需要がどこまで付いてこられるか心配だ。新年のあいさつの方法は多様化しているものの、単純に年賀状が置き換えられるものではないと思うが、影響は避けられないだろう」と話した。【中島昭浩】

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