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マルコス大統領、日比関係「かつてなく重要」 海上防衛協力に期待


 日本と東南アジア諸国連合(ASEAN)交流開始50周年の特別首脳会議で来日したフィリピンのマルコス大統領が16日、東京都内で毎日新聞の単独インタビューに応じた。マルコス氏は日比関係について「かつてなく重要になった。南シナ海で起きている地政学的な状況、困難への反動だ」と述べ、背景に南シナ海での中国の行動があるとの認識を示した。また、日比両国の艦船が「(将来的に)共同訓練だけでなく日常的に共に巡回することになるだろう」と述べ、海の安全を守るための自衛隊との協力深化に強い期待感を示した。

 大統領としては2月以来2度目の来日。来日直前には、フィリピン、中国などが領有権を争う南シナ海で中国海警局の船舶が比側の船に衝突するなどの事案が続いた。マルコス氏はこうした状況について「外交的な抗議には効果がなく、状況は5年前よりむしろ悪くなっている」と強いいらだちを示した。

 日本とフィリピンは11月、岸田文雄首相のマニラ訪問時に、自衛隊とフィリピン軍の相互往来をスムーズにする「円滑化協定(RAA)」の締結に向けた交渉入りで一致している。マルコス氏はRAAについて「すでに概要は作り始めており、これに基づき日本や米国、豪州、韓国などと、どのような共同演習ができるか計画を立て始めている」とも明かした。

 RAAが締結されれば、それに基づき、自衛隊との具体的な協力計画を作成したい考えだとみられる。マルコス氏はRAAの意義について「両国の利益だけでなく、南シナ海の平和を守る大きな相乗効果を生む」とも強調した。

 一方、経済面での日本との連携強化にも期待を込めた。マルコス氏は国内総生産(GDP)の5%を充てるインフラ計画「ビルド・ベター・モア」を進める一方、ドゥテルテ前政権が中国と進めていた開発計画の一部を止めている。マルコス氏は「日本が全く関わらなかったインフラ事業は極めて少ない」と指摘したうえで、「野心的な開発計画を立てているので、これまで以上に日本が関与することになるだろう」と述べ、「可能な限り最大限の協力を」と日本側に呼びかけた。【石山絵歩】

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